仮面ライダーブラーボ/仮面ライダーグリドン
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客様にパフォーマンスの一つでも――と思ったその時、その背後からブラーボを銃撃が襲った。
「うっ!?」
「凰蓮さん!?」
先とは真逆の城乃内の悲鳴にも近い声とともに、ブラーボの背中から白煙が漂っていた。変身を解除していたら即死だったソレに、自身の油断を噛みしめてブラーボは背後を振り向くと、店外の森の木の上から『奴』はこちらを見ていた。
全身を鎧のように包む青い鎧に、まるでヒーローのマントの如くたなびくたてがみ。右手には人類の発明たる銃剣が装備されており、動物の特徴である鋭い爪と牙、ここまで聞こえてくる程の唸り声。凰蓮にとって始めて見ることになるインベス――その身体は獰猛な獣を思わせ、《オオカミインベス》、とでも誇称されるべきだろうか。
オオカミインベスは森の中からブラーボがいる場所まで降り立つと、油断なくドリノコを構えるブラーボを再び撃ち抜かんと、その右手に持った銃を構える。今まで野生生物に等しかったインベスが、銃のような代物を持っていることに驚きを隠しきれない凰蓮だったが、そんなことを考えるのは後でもいい。
何より今は、その銃弾を客と店に向かわせないこと。ならば撃たせる前に先手必勝――とばかりに切りつけようとしたその時、森の奥からさらに増援が現れる。全く同じ姿をしたインベスがさらに二体――三体の《オオカミインベス》は、ブラーボを取り囲むように接近していく。
「凰蓮さん! 俺も――」
「アータはそこにいなさい! お客様を守れるのはアナタだけなの!」
加勢に加わろうとする城乃内を声で制していると、オオカミインベスの三方からの一斉射撃が開始される。いくらパワー型のブラーボとはいえ、とても防げる威力ではない……!
『ドリアン・スパーキング!』
ドリアンの装甲が一旦解除され、周囲にエネルギーを纏わせながら旋回する。その果汁のようにも見えるエネルギー波により、放たれたオオカミインベスの銃弾は全てブラーボには届かない。そして装甲が再展開されると――
「ッ――!」
――するとブラーボの直前には、木の上にいたはずのオオカミインベスの首領が、その鋭い手を貫手にして迫っていた。三方向からの一斉射はあくまで囮であり、本命はこの回避不能の一撃――!
「ふん!」
だがブラーボは、ギリギリのタイミングでドリノコと貫手をぶつかり合わせてみせ、何とか痛み分けという形にしてみせた。首領も含めた四体のオオカミインベスは、ブラーボに対してインベスらしからぬフォーメーションを取り、銃口をブラーボに向けて牽制する。
「そのフォーメーション……今のアタックパターン……やはりアータ……」
『――――』
ブラーボの問いかけに答えることはなく、オオカミインベスの一団はどこかに消えて
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