仮面ライダースナイプー飛散するestimate!-
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から! アンタたちはMの方をどうにかしなよ!」
恐らくはあちらも似たような状況だったのだろう、多少なりとも苛立った言葉がモニターから聞こえてきたので、こちらも言いたいことだけ言ってさっさと電源を落とすと。ニコも自らのガシャットを持っているかと、最低限の時間で身だしなみをざっと確認すると、駆け出すように廃病院を出ていく。
「早くしろ!」
「はいはい!」
そして廃病院の前には、CRに配備された――ものを無理やり持ってきた――現場急行用のバイクに跨がった大我が既に待っていて、ペイントされたニコのヘルメットを投げて寄越してくる。そうしてバイクに取り付けられた後部座席にニコも乗ると、大我の小さい声の警告とともにバイクは急発進していく。マナー違反も甚だしいが、緊急事態ということで走る車を無理やり追い抜いていき、すぐに目的地へとたどり着いた。
「うぁぁぁぁ!」
『ふん!』
水が多少なりとも流れている川にかかった橋の上にて、一般人が変身する《ライドプレイヤー》がバグスターに立ち向かっているが、明らかにその動きは戦闘においては素人だ。やはりバグスターの相手にはなっておらず、適当に弾かれて吹き飛ばされてしまっている。
『己が名はカイデン。位は五十段! もう終わりか貴殿!』
「カイデンバグスターか……悪くない」
橋の上で剣を構えて仁王立ちする漆黒のバグスターは、まるで伝説の武蔵坊弁慶のようなただずまいだった。それもそのはず、《カイデンバグスター》は侍たちが居合い抜きで切りあうゲーム《ギリギリチャンバラ》のバグスターであり、侍のような出で立ちなのは道理だ。
「ぃよっし! いこ!」
「お前はトドメだ。まだ待ってろ」
対してこちらの主武器は銃。相性は決して悪くはないはずだと、大我はニコを制止しながらガシャットを取り出した。その腰には既にゲーマドライバーが巻かれており、ガシャットを銃のようにカイデンに構えると。
『バンバンシューティング!』
「第弐戦術……変身!」
『 ババンバン! バンババン! バンバンシューティング! 』
ガシャットをゲーマドライバーにセットするとともに、ゲームエリアが現実世界を侵食するように広がっていく。それと比例するように大我の身体にはアーマーが装着されていき、閃光とともに大我は仮面ライダースナイプに変身する。漆黒のボディに黄金のエネルギーライン、さらに身体の大部分を覆うマントと片目に装着された前髪のようなパーツは、スナイプという名に相応しい狙撃手のような様相で。その手に召喚された銃、ガシャコンマグナムを手に持つと、まずは吹き飛ばされたライドプレイヤーに向けた。
「どいてろ」
「で、でも……」
「オレがゲームオーバーにしてやろうか!」
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