第六十九話 戦艦人事協奏曲
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
戦艦の人事の話です。
外伝のキャラがでます。
********************************************
第六十九話 戦艦人事協奏曲
帝国暦480年4月11日
■オーディン 戦艦ラプンツェル クリストフ・ドゥンケル
小官はドゥンケルと言う船乗りだ。
士官学校卒業時は3000番台と言う決して誇れる成績では無かったが、
それ以来前戦で頑張ってきて13年、33歳まで来た叩き上げだ。
卒業以来イゼルローンに何度も配属されてきた。
一昨年少佐に昇進しイゼルローン駐留艦隊のブレーメン級軽巡航艦ケンプテンの艦長に就任し日夜努力してきた。
11月中旬駐留艦隊司令部から出頭を命じられ艦長職の交代とオーディンへの人事異動を命じられた。
普通の人事異動は10月だが何故か一ヶ月遅れでの移動である。
周りの同僚は『何かしたのか?』と聞いてくるが、
小官にも全く心当たりが無かったのであった。
異動先は軍務省の軍事参議官補佐局だったから、事務職にされるのかと思ったが。
同僚の情報通が言う事には、軍務省軍事参議官が退役寸前のロートル爺さん達の溜まり場だから、
其処のお茶くみか、お前も予備役編入じゃないかと言われたものだ。
出頭後急遽決まった後任艦長には若干25歳のレンネンカンプ少佐で彼と諸事の引き継ぎを行い、
1年ほど住み込んだ軽巡航艦ケンプテンと別れオーディン行きの艦に便乗して出立したのが11月23日の事だった。
艦は駐留艦隊でも最旧式の駆逐艦ハーメルンUで艦長はアデナウアー少佐と言い男爵様だが、話してみると元々商船の船長だったそうで気さくな方だった。
ハーメルンUは昨年から始まった宇宙艦隊の新造艦配備による旧型艦のローエングラム警備艦隊配備に伴い僚艦キッシンゲンV、バンゲンY、ジーセン]T、ライトZの第237駆逐隊共々移動するそうだ。
艦長は気さくに笑いながら。
乗員のうち副長ベルトラム大尉、砲術長シャミッソー中尉、水雷長デューリング中尉、
通信主任フレーベル少尉の4人が希望により新造駆逐艦カッツェXへ異動し、
士官でも残る連中と艦長自身を含めたロートルと他艦のロートルが乗り込んで来たそうだ。
下士官兵はそのままローエングラム警備隊へ移動だそうで、
安全な内地に帰れると喜んで居る兵も見受けられた。
小官の他に2名の便乗者が搭乗していた。
2人とも若く出張かと思ったが、姿を見ると非常に落ち込んだ顔をしていたので。
話を聞いてみたところ、小官と全く同じでいきなり出頭を命じられ、
軍事参議官補佐局へ移動を命じられたそうだ。
小官も仲間だと聞くと2人とも仲間が出来たと若干は喜んできた。
髭面の男は、ハンス・エドアルド・ベルゲングリュー
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ