ペルソナ3
1945話
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か複雑な表情のまま美鶴に視線を向ける。
その視線に、美鶴は少しの呆れが混ざった表情で頷く。
「そうだ。お父様の事だ」
「……桐条グループの総帥を呼び捨てにするなんて……」
「そう言ってもな。俺にとってみれば、そこまで驚くべき事じゃないぞ?」
勿論普通に考えれば、娘の同級生……どころか、後輩から呼び捨てにされるというのは、武治的に面白くないのかもしれない。
だが、武治はそれを俺に認めた。
娘の後輩ではなく、影時間をどうにかする為の協力者として、俺という存在をしっかりと認識した事の証だろう。
ただ、美鶴にしてみれば自分の父親を後輩が呼び捨てにしている事が、若干気になるのだろう。
そしてゆかりの場合は武治というのは桐条グループの総帥……つまり、憎んでも余りある敵であった。
そのような人物を俺が呼び捨てにしているというのは、やはり色々と思うところがあるのは間違いないのだろう。
「……まぁ、アクセルだしね」
「そうだな、アクセルだし」
お前等、アクセルだからと言えば、何でも許容されるとは思うなよ?
そう突っ込みたくなるのを我慢し、俺は改めて口を開く。
「話は変わるが……そっちの様子を見る限りだと、死神とかは出なかったらしいな」
「うむ。幸いな事に……本当に幸いな事に、な」
しみじみと呟くその様子を見れば、美鶴が死神をどれだけの脅威だと思っているのかがよく分かる。
実際、死神の強さを考えると、俺以外が死神と遭遇すれば、間違いなく殺されるだろう。
勿論、殺せる実力があるからといって、死神が殺すかと言われれば……それは、ちょっと微妙なんだよな。
そもそもの話、死神がその気なら、今まで美鶴を始めとした他のペルソナ使いを殺す機会は幾らでもあった訳で……
「死神が狙ってるのは、やっぱり俺なんだろうな。いや、この場合は狙ってるという表現が正しいのかどうか、分からないが」
初めて死神に遭遇した時であれば、間違いなく死神は俺の命を狙っていたのは間違いなかった筈だ。
だが、今の死神は……出てくれば俺と戦うが、本気でこっちの命を奪おうとしているようには思えない。
それが顕著に表れたのは、ちょっと前にここで起こったイレギュラーシャドウとの戦いでだろう。
死神があの戦いをいつから見ていたのか、それは分からない。
それでも、死神が俺達とイレギュラーシャドウとの戦いにちょっかいを出す事が可能だったかと言えば……それは、間違いなく可能だった筈なのだ。
その辺りの事情を考えれば、やはり死神が本気で俺の命を狙っているとは考えられない。
もしくは、実はシャドウには他のシャドウが戦っているのに乱入したり、妨害したりといった事をすれば駄目……という考えがあったりするのか?
「ふ
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