ペルソナ3
1944話
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俺は呟く。
明らかにこの階は今までの階と違い、番人シャドウがいる階特有の雰囲気を発していたからだ。
58階のレア宝箱からマジックミラーを見つけることが出来たのは、もしかしたらこの事を示していたのかもしれないな。
「そうね。……アクセルの予想通り、前の番人シャドウからここまで、結構な長さがあったわね」
「……どんなシャドウが相手だ?」
ゆかりと荒垣がそれぞれそう告げ、俺達は進み……
「へぇ、まさに騎士だな」
現れた番人シャドウを見て、そう呟く。
馬に乗っている騎士といった言葉がそのまま当て嵌まる外見。
騎士は左手に馬上槍を持っており、恐らくそれが主武器なのだろう。
ただ……騎士が乗っている馬は、当然普通の馬ではない。
正確には、馬の外側の形だけで出来ている馬……という表現が正しいのか?
まともな馬ではないというのでは、荒垣のカストールが乗っている馬もそうだが。
カストールの馬は、馬は馬でもチェスのナイトの駒みたいな感じの奴だし。
ただ、カストールの馬も、番人シャドウの馬も、共通点はある。
それは、頭部から一本の角が生えているという事だ。
つまり、馬ではなくユニコーン……という表現が正しいのか?
「1匹か。今までの番人シャドウで、1匹で出てきた奴は大抵強力なシャドウだったな」
「そうね。けど……勝ってみせるわ」
そう告げるゆかりの戦意の理由の1つに、ハイレグアーマーの件があるのは間違いないだろう。
個人的にはそこまで悪い装備ではないと思うんだけどな。
「いつも通り、俺と岳羽で挑む……と、そう考えていいのか?」
「ああ。何かあったらフォローはするつもりだが、出来ればそういう行為はなくてもいいように頼む」
その言葉に、ゆかりと荒垣の2人が頷く。
そうして番人シャドウのいる部屋に入ると同時に、戦闘が開始された。
まず真っ先に動いたのは、ゆかり。
「先制攻撃といきましょうか。イオ、ガル!」
その言葉と共に召喚器を使い、イオが召喚される。
いつものように、牛の頭蓋骨に乗った女の姿。
そして、イオからガルが、風の刃が放たれる。
今までであれば、その一撃は相手に多少なりともダメージを与える事に成功していただろう。
だが……この騎士は違った。
風の刃が迫っているにも関わらず、特に何もしていないのだ。
そうして、放たれた風の刃は騎士に命中し、その身体を斬り裂く……事もないまま、吸収された。
そう、それはまさに吸収されたという表現が正しいだろう。
風の刃は騎士の身体に触れるかどうかといった場所まで近づくと、そのまま吸い込まれたのだ。
当然のように、吸い込まれたその一撃が騎士にダメージを与えた様子はない。
「っ!
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