暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1943話
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ペルソナ使い以外を狙ってるのか?
 ただ、あの死神は時々妙な行動を取るんだよな。
 戦いの最中にこっちをじっと見ていたり、満月の夜に出てくるイレギュラーシャドウとの戦いをじっと観察していたり。
 何を思ってそんな行動を取るのか、正直俺には全く理解出来ない。

「ふむ、アルマー君でもその死神に勝てないのかね?」
「正直なところを言えば、俺1人で戦って、死神が逃げなければ勝てると思う」
「……1人で? 確か君は他に2人と一緒に行動しているという話だったが」
「ああ。岳羽ゆかり、荒垣真次郎。どっちも聞き覚えのある名前だろう?」

 まさかここでその話題に触れてくるとは思わなかったが、いい機会だし、ここでちょっと探りを入れてみるとしようか。

「……そうだな」

 俺の問い掛けに、数秒沈黙した後で武治はそう頷く。
 当然のように、ゆかりの事については気が付いていたのだろう。
 岳羽という名字で気が付いてもおかしくはないし、何より幾月や、美鶴からの報告もある以上、ここで知らない振りは出来ないだろう。

「アクセル!」

 美鶴も、俺が何を言おうとしているのか……それを責めようとしているのかを理解したのか、慌てて言葉を挟んでくる。
 だが、意外な事に、それに対して待ったを掛けたのは、俺ではなく武治の方だった。

「いいんだ、美鶴。彼女とその母親を酷い目に遭わせたのは、間違いなく桐条グループの仕業なのだ。そうである以上、桐条グループの総帥として、私はそれを受け入れる必要がある」
「お父様……」

 武治の言葉に、美鶴はそれ以上何も言えなくなる。
 なるほど。こうして見たところ、武治が感じている強いストレスの原因の1つにはゆかりに……岳羽家に対して行った一件も含まれている訳か。
 もっとも、ストレスを感じているからゆかりにしてきた一件が解決するかと言われれば、それは間違いなく否なのだが。

「お前が何を考えて、ゆかりの父親をスケープゴートにしたのかは分からない。だが、そのせいでゆかりが悲しんだのも事実だ。……正直なところ、もしゆかりが今の状況を望まないと言えば、恐らく俺は桐条グループとの関係を断って、敵対する。そして、俺と敵対するというのがどういう事か……それを一番分かってるのは、美鶴だよな?」
「っ!?」

 俺の視線で美鶴の動きが止まる。
 実際、俺と敵対した場合、四六時中暗殺の危機を感じるのだから、どうしようもないのは間違いない。
 影のゲート……それと監視カメラの類がある場所では殆ど役に立たないが、気配遮断のスキル。
 そして、ペルソナのように一旦召喚してから魔法を使うのではなく、その気になれば手の一振りで魔法を使えるという能力。
 それら全てが、俺と敵対した場合はその相手を狙う牙となり、爪と
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