第七章 C.D.の計略
怒りの鞭
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イダー―――オレ達を狙ってきたってことか」
「ああ。しかも彼女、天王路のことを「仮面ライダーと何かをやってる正義の味方」か何かだと思っている」
「なるほど。オレ達があいつを見殺しにしたと」
「そして、剣崎はオレ達の中で最も人目についていた。怒りの矛先が向きやすいのも当然か」
「まずは天王路がどんな事をしていたか、そこから徐々にどんな人間だったかを説明するしかないな」
そんなことを話しながら、状況から敵の素性を探る二人。
ちなみに二人とも、剣崎にガードしきれないであろう鞭を的確に銃や弓で撃ち落としながらである。
ブレイド自身はどうか。
今の状況をみると、ブレイドが防戦一方で成す術がないような印象を受ける。
が、事実はそうではない。
上級アンデッドカードであるクイーンを四枚まとめたカードによるライダー。
鞭という広範囲にして適確適打の武器。
そして奪ったカードによる陽動に加え、ブレイドは今武器がない状態だ。
だがそれだけの不利な要素があれども、仮面ライダーブレイドが劣勢であるというわけではない。
第一に、すでに五分ほど鞭の猛襲のただ中であるが、ブレイドはいまだ無事である。
上半身の逸らし、体捌き、脚運びで前後左右にスッスッ、と回避し、不味いのは腕の装甲でガードしていて、ダメージと言えばそんな表面的なものばかりだ。
第二に、ブレイド―――剣崎一真はアンデッドの高レベル融合計数の保持者だ。
人間にアンデッドの力を装甲として纏わせるこのライダーシステムは、その数値が高ければそれだけアンデッドの力を引き出せる。
相手は確かにクイーンのカードで変身しているが、おそらく融合計数はそう高くない。
対して、高いレベルでアンデッドの力を引き出せる剣崎は、最初の頃とは比較にならないほどにこの力になじんでいる。
今や通常形態でも、ジャッククラスのアンデッドなら容易に相手ができるだろう。
そして第三に、クイーンの鞭という武器。
もともとある程度鍛錬している様子はうかがえるし、変身したことにより扱い方も数段にうまくなっているのだろう。
だが、やはり長年にわたり鍛錬、そして実戦経験を積んできたブレイドに対しては一歩及ばないのだ。
そもそも、鞭という武器自体が慣れ親しむものではない。
手首のスナップ一つで敵を打てる反面、手首のスナップ一つで的外れな方向に飛んでいく。
しかも、ブレイド一人を打ち叩くのにこれだけの範囲攻撃。
この技の技量や範囲の広さはさすがなものだが、使い方を間違っているというほかない。
これらの要因から、変身者の身体、格闘能力が異常に高くない限り、この状況でブレイドがこのような力技で押し
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