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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0289話『雪ではしゃぐ吹雪とロシア組』
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っちはまだまだ胴体部分はもっと丸めないとダメかな……?」
「頑張りましょうか!」
「ああ」

二人で気合を入れているんだけど、ふとロシア組の方へと視線を向けてみるとそこには三段式の雪だるまの姿があった。
ほう……あれが欧州の方で見るという雪だるまか。
日本の二段式とは違うんだなやっぱり。

「どうした提督よ。我らはもう後少しで完成するぞ? なぁちっこいの?」
Получите выигрыш.(勝ちは貰うよ)

二人してもうすでに勝ち誇っている感じで少し悔しさを感じる。
響もガングートのペースに合わせているのか私にも分からないロシア語で話しているし。

「くっそ。吹雪、頑張るぞ!」
「はい! 頑張ります!」

それから健闘はしたんだけどやっぱりロシア組には勝てずに先に完成させられていた。
それでどこか勝ち誇った笑みをガングートは浮かべながら、

「これが我らの力だ」
「ハラショー。いい感じだよ同志」

それで二人して腕を組んではっはっは!と笑っている姿を横目に、

「残念だったな吹雪」
「はい。でも、それでも雪だるまは完成しましたから大丈夫です!」

それで四人でそれぞれ作った雪だるまを並べながら思う。

「久しぶりに童心に帰った感じだよ。最近は雪なんて降ることは無かったからこういった遊びもしなくなってきていたし……」
「そうですね……」

どこか吹雪と一緒に感慨深く思っているとガングートが口を開いて、

「それなら少し遠出になるが我ら祖国のロシアに一度遊びに来ないか? まぁ、戦時下だからそんなにホイホイ行けるものでもないのだがな……。貴様となら楽しい遠征ができそうだ」

そう言ってパイプを吹かしながら笑うガングート。
招待したい気持ちがあるんだろうなと思う。
それに引っかかったのか吹雪が笑顔を浮かべながら、

「私、一回ガングートさんの故郷、行ってみたいかもです!」
「お、そうかそうか。それなら一回帰郷する時に連れてってやってやるのも吝かではないぞ!」

ぐりぐりと吹雪の頭を撫でくり回しているガングートはかなり嬉しそうだ。
響も興が乗ったのか、

「それじゃ司令官もいつか案内するね。歓迎するよ。暁たちも連れて行きたいな……」
「そうだな。それじゃいつか行きたいみんなを連れて旅行に行きたいものだな」
「はっはっは! 来い来い! もうソビエド連邦はないが歓迎するぞ!」
「銃殺刑だけは簡便な?」
「そんなことはしないさ。なに、もう絆を結んでいる仲じゃないか」

バシバシと背中を叩いてくるガングートはえらい楽しそうだったと記載しておこうか。
それでふと少しだけ先ほどより寒くなった気配を感じて空を見上げてみると、

「また雪が降ってきたな……天気予報
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