第2章
戦闘校舎のフェニックス
第25話 約束、守りに来ました!
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
も返さない。
イッセーの覚悟はそれほどのものなのだ。だからこそ、俺もそんなあいつの覚悟を成就させるために、ドレイクの力を使う決心ができた。
『T』
『たかが俺の腕一本、部長が戻ってくるなら安い取り引きだぁぁぁっ!』
イッセーはライザーに向かって飛び出す。
ライザーは完全にイッセーの気迫に圧倒され、動けないでいた。
時間もない! これで決まれぇぇぇっ!
『ウオォォォォッ!』
『Count up』
『えっ? え、あっ、うわっ!?』
だが、そんな俺の想いやイッセーの覚悟を嘲笑うかのように無情なタイムオーバー宣言の音声が発せられ、鎧が消失し、イッセーは突然の損失感に呆気に取られ、地面に倒れ伏してしまった。
「そんな!? あとちょっとだったのに!」
「ここまでなの・・・・・・!」
無情な現実に、千秋と燕が悲嘆する。
「・・・・・・イッセーくんは頑張ったよ・・・・・・! もうこれ以上戦わなくていいよ・・・・・・!」
鶇にいたっては、イッセーの腕の犠牲の事実のショックで完全にこのありさまだ。
木場たちも悔しさのあまり、拳を握り絞めていた。
周りの貴族たちの顔は完全に決着が着いたと考えてる顔をしていた。
誰もが、この勝負がイッセーの敗北で終わったのだと思っていた。
「まだだ!」
そんな空気に我慢ならず、俺はらしくもなく、声を張り上げて叫んでいた!
「イッセーはまだ諦めてねぇ!」
そんな俺の叫びに応えるかのように、イッセーは立ち上がろうとする。
『・・・・・・絶対に諦めねぇ──ぐっ!?』
未だに諦めずに立ち上がるイッセーの胸ぐらをライザーが掴んで持ち上げる。
ライザーは鎧が消えたことをいいことに、余裕を見せ始めていた。
『さて、そろそろ眠ってもらおうか! 目覚めるころには、式も終わってるだろ──』
『・・・・・・・・・・・・まだ、だ・・・・・・』
『あ?』
『・・・・・・火を消すには──水・・・・・・だよなぁ!』
イッセーは懐から水の入った瓶を取り出し、ライザーに見せ付ける。
「聖水!?」
木場が瓶に入っている液体の名称を驚愕しながら口にした。
そう、イッセーがアーシアに持ってこさせたのは、十字架だけでなく、あの聖水もだった。
「ですが、ライザーほどの悪魔に聖水程度では・・・・・・」
会長の言う通り、上級悪魔に聖水はそんなに効果がないらしい。周りの貴族たちもそれをわかっているのか、イッセーの行動に嘲笑していた。千秋たちや木場たちも訝しげに見ていた。
確かに、効かないだろうな──イッセーの左腕にあるものがなければだが。
どうやらライザーは気
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ