第2章
戦闘校舎のフェニックス
第25話 約束、守りに来ました!
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様・・・・・・! 何をした──っ!?』
ライザーがイッセーの左腕を凝視し、驚愕する。
イッセーの左腕をよく見ると、何かを持っていた。
『・・・・・・十字架・・・・・・!?』
そう、イッセーが持っていたのは十字架であった。
『ぐあっ!?』
『X』
イッセーはフィールドの壁に叩きつけられ、そのままフィールドに倒れ込むが、すぐに立ち上がる。
ライザーもフィールドに降り立ち、そして膝を着く。
『・・・・・・十字架・・・・・・だと!?』
『・・・・・・うちの「僧侶」は元シスターでね。奥にしまい込んでたのを、ちょっと借りてきたのさ』
そう、あのとき、イッセーがアーシアに頼んで持ってこさせたのは、十字架であった。
『流石のあんたでも、神器で高めた聖なる力は堪えるようだな!』
『W』
確かに、いかに不死身とはいえ、悪魔である以上、聖なる力は効くだろう。イッセーがアーシアに頼んだときも、新たに得た譲渡の力で十字架の聖なる力を高めようという魂胆はすぐに察せた。
『・・・・・・バカな・・・・・・! 十字架は悪魔の体を激しく痛めつける・・・・・・! いかにドラゴンの鎧を身に着けようと、手にすること自体・・・・・・!?』
ライザーの言う通り、悪魔であるイッセーが十字架を持つことは本来できないはずである。譲渡の力で聖なる力を高めているのならなおさらだ。だが、イッセーは手にしていた。
そのことに、周りの皆も驚愕していた。
そして、ライザーがイッセーの左腕を見て、何かに気づいた。
『まさか! 貴様、籠手に宿るドラゴンに自分の腕を!?』
『V』
『ドラゴンの腕なら悪魔の弱点は関係ないからな!』
籠手に隠れてわからなかいが、よく見ると、籠手の隙間から見られた左腕が人のものではない異形なもの──そう、イッセーの左腕はドラゴンの腕になっていたのだ。
「どういうこと、明日夏兄!?」
千秋が問い詰めるように詰め寄ってきた。
「ライザーの言った通りだ。イッセーはあの力を得るために、籠手に宿るドラゴンに左腕を差し出したんだ」
それを聞いた皆は驚愕し、千秋は涙を流し始めた。十字架を渡すときに事情を聞かされたアーシアも、同じように泣いてたな。
そして、鶇と燕は何かを思い出している様子だった。おそらく、昔のことだろう。いまのイッセーに、身を挺して自分たちを守ってくれていた当時のイッセーの姿を重ねているのだろう。
『正気か貴様!? そんなことをすれば、二度と戻らないんだぞ!?』
『U』
『それがどうした!』
ライザーの言葉にイッセーは意に
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