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転生とらぶる
ペルソナ3
1942話
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ら。

「失礼します、旦那様。お嬢様とアクセル・アルマー様がおつきになりました」
「入ってくれ」

 部屋の中から聞こえてくる声に、メイドは扉を開ける。
 そうして目に入ったのは、回転テーブル……ターンテーブルといったか?
 中華料理店にはつきものの、それだった。
 ……もっとも、以前TVでやっていたのだが、このターンテーブルを開発したのは中国ではなく、日本らしい。
 それが今では中華料理にとってなくてはならない物になっている辺り、色々と興味深い状況ではある。
 そして、テーブルの向こう側には1人の男の姿があった。
 右目に眼帯をしているのは、こういう立場の高い者にしてみればかなり珍しいだろう。
 普通なら義眼とか……それどころか、影時間から得た技術で眼球の移植とか培養とかくらいは出来そうなものだが。
 その桐条の父親は、部屋の中に入ってきた俺達を……いや、俺を見て、口を開く。

「まずは座って欲しい。それから自己紹介といこうか」

 へぇ。
 高圧的に出てくる可能性も考えていたのだが、予想以上にこちらに対して丁寧な対応だ。
 桐条グループを率いている者として考えれば、いっそかなり意外と言ってもいいだろう。
 ともあれ、いつまでもこうして立っている訳にもいかないので、俺と桐条は揃って椅子に座る。
 それを見計らったかのように、俺達をここまで案内してきたメイドが、俺の前にウーロン茶の入ったコップを置く。
 俺が紅茶なりウーロン茶なりを好んで飲むと、知っているからこその行動だろう。
 そして同じウーロン茶を桐条の前に置くと、頭を下げて部屋を出ていく。
 話の邪魔をしないようにとの行動だろうが、随分手慣れていると言ってもいい。
 そうしてメイドが出ていってから数秒、最初に沈黙を破ったのは桐条の父親だった。

「さて、ではまずは改めて自己紹介と行こうか。私が君と親しい美鶴の父親にして、桐条宗家の当主……君に分かりやすく言えば、桐条グループの総帥、桐条武治だ」
「アクセル・アルマーだ。よろしく」

 肩書きを名乗ってきた向こうには悪いが、まさかシャドウミラーという名前をここで出す訳にもいかないしな。

「君の事は美鶴や幾月からも色々と聞いている。正直なところ、シャドウを相手にしてペルソナ以外の戦力で対抗出来るとは思わなかったが」

 そう言いながらも、どこか疲れた溜息を吐く。
 まぁ、桐条にしてみれば俺の存在は完全にイレギュラーだったのだろうから、そうなってもおかしくはない。

「そうだな。正直なところ、俺もシャドウなんて存在がいるとは、思っていなかったよ」
「……では、君はシャドウに関してはこの地に来るまでは知らなかったと?」
「そうなるな。……まぁ、俺がここに来たのも、ある意味偶然に近い
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