第2章
戦闘校舎のフェニックス
第24話 幼馴染みたち、暴れます!
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二日間を、ただ待っていたわけではなかったんだ。いまこのときのために彼女たちの戦いを研究し、彼女たちの戦い方や僅かな癖などを調べてこの戦いに臨んだんだ。
「ついでに、いまのあんたらの服装はパーティー用の衣装。戦闘をする分には多少の動き難さもあるだろ? さらに、そっちの『騎士の二人にいたっては、主武装の剣を持ってきていない。こっちの『騎士』はともかく、そっちの『騎士』に軽い短剣は合ってなさそうだしな」
明日夏くんの言う通り、彼女たちはゲームのときほど動きはよくはない。
だが、そのことを差し引いても、四人を相手取れる明日夏くんの実力は間違いなく高い。
そして、千秋さんも明日夏くんに負けず劣らない戦いぶりだった。
「くっ! 近づけない!?」
千秋さんが相手取っている『兵士』の一人がそう漏らす。
千秋さんの周囲でものすごい暴風が千秋さんを中心に吹き荒れており、その風によって、『兵士』たちが千秋さんに近づけないでいた。魔力による攻撃もことごとく風によって弾かれていた。
部長と朱乃さんから聞いた話だが、あの風の正体は千秋さんの神器。風を発生させて操るシンプルなものだが、その強さはご覧の通りだ。
強力な風の防壁に守られた千秋さんは、ときにはそのまま突っ込んで相手を蹴りや風で吹き飛ばし、ときには弓矢による攻撃を行っていた。
この弓矢による攻撃もなかなかの曲者で、風をまとわせて軌道を変更したり、矢自体が特殊なもので、拡散したり、爆発したりと多彩だ。
そして、猫耳を持った獣人の双子に矢が命中した。
「「にゃあああああっ!?」」
次の瞬間には、獣人の双子が悲鳴をあげ、痺れたような様子を見せて倒れ付した!
見た感じ、原因はあの矢に思えた。たぶん、あの矢は相手を感電させる、一種のスタンガンみたいな矢なのかもしれない。
『兵士』八人のうち、二人が倒れたところで、千秋さんの一方的と思われた戦況に変化が起きた!
千秋さんが発生させていた風が唐突に消失したのだ!
まさか──いや、おそらく間違いない。あれだけの暴風を発生し続けるのは、相当な消耗だったんだ。千秋さんが息を荒らげているのが何よりの証拠だった。
そのスキを『兵士』たちが逃すはずもなく、一斉に千秋さん目掛けて攻撃しようとする!
慌てて僕らが助けようとした瞬間──。
バタッ。
「「「「えっ?」」」」
「「「えっ?」」」
突然、双子の『兵士』がいきなり倒れたのだ。
倒れた二人の後ろには、燕ちゃんがいた。あの二人は燕ちゃんがやったのか!?
「きゃっ!?」
「つ〜かま〜えた」
突然の出来事
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