十四
[8]前話 [2]次話
小夜更けて
さみゝ風吹く
冬空に
想い流せば
梅の香ぞする
真夜中…寂しさを紛らすように歩いていると、星さえない空には弱々しくも凛とした風が吹くだけ…。
あとどれ程の寂しさが待つのか…辛さや苦しみが待つのか…。
忘れられない想いが過った時…不意に梅の香りがした…。
懐かしい…梅の香りが…。
夜に舞ふは
寂しき現の
想いゆゑ
忘らるる身の
いとも侘しき
時は無常に過ぎ行くだけ…何をしても…何もしなくとも…。
夜の闇は心の鏡のように…愛しい人を映し出す…。
だが…愛されることはない…。
私は忘れ去られる身なのだ…いつしか消え逝くだけなのだ…。
なんと侘しく…虚しいことか…生きるということは…。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ