4話→プロトタイプIS
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で噛んでいるのは束と俺、千冬だけだ)
スポーツや勉強もそうだが、才能と同じかそれ以上に、『勉強(練習)時間』は、長ければ長いほどその道でのスペシャリストのランキング上位に食い込める確率は高くなる。
(こいつは『賭け』だ。しかし、束の天才ぶりは身をもって知っている、分の悪い賭けじゃない)
そして最も重要な点として、このスーツは当初勘違いしたように、軍事転用が容易く出来る。つまり身を守るにも、気にくわないやつに噛みつくにも、個人レベルでは通常絶対に手に入らないものが、頷くだけで手に入る。
「いいぜ、その夢、協力してやるよ」
「ホントに!やったぁ!」
「ただし!俺から三つお願いがある」
無邪気に喜ぶ束に、言葉を続ける。
彼女は自分の意見を汲む形でお願いすれば、俺と千冬の意見なら大概聞いてくれる。
「お前が天才なのは分かるが、事故で万が一があっちゃいけない。安全性を海や成層圏で確認してから宇宙へ飛ばしてくれ。これが一つ目」
目の前につき出した指の一つ目を下ろす。
「二つ目、折角だからこいつの操縦に慣れたい。可能な限り、俺にこのスーツの操縦時間をくれ」
二つ目のお願いと共に指をさらに一つ折ると、最後に最も大事なお願いをする。
「三つ目、決してチンピラ相手には使わないから、こいつを護身用に俺にくれ。代わりに出来る限り協力するから」
そう口にする太郎に、束は笑顔で答える。
「モッチロン!もともとタローちゃん専用機だもん。ヒーロームーブしたいなら武器も作ったげるね!」
流石束だ、中学生にオーバースペックの武器を与える(倫理的にヤバイ)姿勢、嫌いじゃないぜ。
「OK!なら文句はねえ。俺を好きに使いな!」
親指を上に立ててグッジョブ!とかえしながら、太郎はそう返した。
ここに、後に話を持っていったら『お前たちは常識がないのか!』と怒鳴った千冬を加えた三人。
後に正式名称インフィニット・ストラトスと呼ばれた兵器は、ここから始まった。
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