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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
帰ってきたマグノリア
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それから数日後、俺たちは妖精の尻尾(フェアリーテイル)再建のため、以前ギルドのあったマグノリアへと戻ってきていた。

「うぉー、懐かしいなー」
「見てー、カルディア大聖堂が直ってるよー」

冥府の門(タルタロス)との戦いで壊れてしまった街は1年の歳月を経て元通り直っていた。

「1年前はひどい有り様だったのに」
「この街はたくましいわね」

ウェンディとシャルルの言う通り、この街は本当に強い。クロッカスもそうだけど、このフィオーレ王国はみんな心が強いと思う。あれだけ荒れ果てた土地を元に戻すのは容易いことではないはずだ。

「グレイさんたちはもう来てるのかな?」
「さ〜?もっと遅くなるんじゃない〜?」

今この場にいるのは俺、ウェンディ、シャルル、セシリー、ルーシィさん、ナツさん、ハッピー。他の皆さんはそれぞれ報告やら身辺整理やらがあるようで一旦戻り、このマグノリアで落ち合うことになった。

「でもゼレフを呼び寄せるために人を殺す・・・ね」
「うん。そんなことできるはずないのにね」

逮捕された黒魔術教団(アヴァタール)の目的は黒魔導士ゼレフを呼び寄せるために街の人たちを皆殺しにすることだったんだって。そんなことしても出てくるはずないと思うけど・・・

「・・・」

そんなことを話ながら歩を進めていると、ルーシィさんが何やら遠い目をしていることに気が付く。

「ルーシィさん大丈夫ですか?」
「え?」
「なんか元気ないですよ」
「具合悪いんですか?」

せっかくマグノリアに帰ってきたのにここまで彼女は無言を決めていた。体調でも悪いのかと声をかけると、彼女は笑顔を作る。

「ううん、何でもない。久しぶりでちょっと思い出に浸ってた」

無理矢理作られた笑顔であることはすぐにわかった。だけど、話したくないから彼女はそう答えたのだろうから、これ以上追及するのはやめた方がいいか。

「あまり触れない方がいいわ」
「うん。久しぶりだしね」

ウェンディと俺にそれぞれ抱えられているシャルルとセシリーの言葉に賛同し、ナツさんの横へと並んでこの先にあったギルドの跡地へと向かう。もうまもなくというところで、後ろを歩く少女の足が止まったことに気が付き、俺たちは振り返った。

「どうしたの?ルーシィ」
「ギルドはもうこの先だぞ」

キョトンとした顔のハッピーとナツさんがそう言うと、彼女は顔を俯かせる。

「あたし、この先へ行くのが怖い」

突然の弱気な発言に俺とウェンディは顔を見合わせる。

「ギルドが残ってないからか?」
「・・・」
「建物なんかどーとでもなる。ここから始めるんだ」

ギルドが解散したことで冥府の門(タルタロス)に破壊された建物は何も手をつけていない。
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