第15話
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にされているのは自分も聞き及んでいます。1年半前の”七日戦役”の件で遊撃士協会自らがエレボニアから完全に撤退しようとした件を知った時も、様々な”伝手”に頼って思いとどまらせた事も聞き及んでおります。」
「うふふ、ちなみにレンもオリビエお兄さん―――オリヴァルト皇子の頼みでエレボニア帝国との縁を切ろうとしていた遊撃士協会を仲裁してあげたのよ♪」
「ええっ!?レ、レン教官が!?」
「どうせ、その嬢ちゃんの事だから、絶対何か”見返り”を求めてから仲裁したんじゃねぇのか?」
「ア、アハハ………」
クルトの説明を補足したレンの答えにユウナが驚いている中呆れた表情でレンを見つめて呟いたランディの言葉を聞いたセレーネは苦笑していた。
「何らかの理由で、トールズ本校が”あのような形”に生まれ変わって……理事長を退かれた皇子殿下がせめてもの”想い”を託された。……違いますか?」
「うん……そうだね。」
「はっきり聞いたわけじゃないが多分、間違いないだろう。」
「そうですわね……旧Z組の設立理由も考えると、間違いないでしょうね。」
クルトの推測を聞いたトワやリィン、セレーネはそれぞれ静かな表情で肯定した。
「なるほど……そういう背景でしたか。」
「オリヴァルト皇子……そんな人がエレボニアにいるんだ。」
「ああ、とても尊敬できる方だ。―――もっとも、この件については”自己満足”にしか思えないが。」
「えっ………」
「ク、クルトさん……?」
「………………………」
「ほう〜?”アルノール家の懐刀”と謳われた家の出身にしては、中々辛辣な指摘じゃねえか。」
「うふふ、”元”がつくけどね。―――ああ、もしかして”その件”も関係しているから、リィンお兄さんに嫁いだアルフィン夫人と違って今もアルノール皇家の人物であるオリビエお兄さんに対しても辛辣になったのかしら?」
クルトの意外な指摘にトワとセレーネが戸惑っている中リィンは真剣な表情で黙ってクルトを見つめ、口元に笑みを浮かべたランドロスに指摘したレンは小悪魔な笑みを浮かべてクルトに問いかけた。
「別に……あの件とは一切関係していません。”Z組”に”想い”を託したオリヴァルト皇子殿下に対しての指摘は僕個人が感じた事です。」
「ちょっ、それって遊撃士を見習うことがってこと?エレボニアじゃ知らないけどギルドは正義の味方として―――」
「当然、知ってるさ。……多分君と同じくらいは。だが、理想と現実は違う。現にエレボニアのギルド支部の殆どは閉鎖されたまま再開されていない。彼らに共感し、協力しようとしていたオリヴァルト殿下や”光の剣匠”、そして――――………志を共にした者達も今のエレボニアでは無力な存在だ。そんな
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