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魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
114話:決着のとき
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 そこへ突如として、巨大な鋏がWに襲いかかった。


「おわぁッ!?」


 咄嗟に横へと飛び、なんとか回避に成功する。
 慌てて見上げるとそこには建物二、三階分の高さはあろうという巨大な蟹、でありながらその背中に羽を持つ魔化魍―――アミキリがいた。

 息つく間もなく鋏を振るい、襲いかかるアミキリ。Wは再び躱すが、周りにいた怪人達さえ巻き込んでいくその光景に息を飲んだ。


「見境なしかッ!」


 他の怪人を巻き込んだのは嬉しい誤算だったが、流石にこんな巨大なやつを相手にしていられない。
 そう判断したWはショルダーファングを投げやり、アミキリの足を数本切断する。

 嫌な悲鳴を上げ、アミキリは口から泡を吹いた。
 よし、これなら。と再びショルダーファングを構えたが、そこへ別の怪人―――カマキリヤミーが襲いかかり追撃が阻止されてしまう。

 それを蹴りで退けるも、視線戻すとそこにはアミキリの姿はなく、大きな羽音が上の方から聞こえていた。
 見上げるとやはりアミキリの姿が、しかもこちらに向かってきているではないか。


「突っ込んでくる気か!?」


 今から避けてもあの巨体だ、巻き込まれかねない。迎撃も間に合うかどうか。
 急ぎ腰のライドブッカーに手を伸ばす。アミキリの巨体はすぐ目の前まで迫り……


「だぁらぁぁぁぁぁッ!」
「はああぁぁぁッ!」


 荒れ狂う炎と光を纏った蹴りが、アミキリと衝突した。
 再びアミキリの叫び声が響き、Wよりも大分手前の場所に落下した。

 落下の余波でできた風や砂埃に、Wは思わず顔を隠す。その間にアミキリを蹴り落とした張本人―――アスカとガイラがWの側に着地した。


「お前ら、怪我は!?」
「あんたに比べれば、どうということはない」
「それより行ってください、ここは俺達に任せて」


 ため息混じりのガイラと、拳を構えながら言うアスカ。
 だが先程ゲンヤも心配していた通り、二人の怪我は軽いものではない。士としても安心して任せられる状況ではないのだが……


「大丈夫ですって。―――それに、俺達は二人だけじゃないんで」
「え…?」


「『―――クラウ・ソラス!』」


 アスカが言い終えるや否や、三人を取り囲んでいた怪人達に、白い閃光が降り注がれた。

閃光は怪人達の足元に降り注がれ、衝撃波へと変わる。巻き込まれた複数の怪人達が、大きく吹き飛ばされていった。
 それは士も何度か見たことのある、直射型の砲撃魔法。後ろを見上げると、そこにはやはり見知った顔が杖を握っていた。


「はやて! お前…ッ!」
「ふふん、どうや? うちかて、まだ余力あるんやで?」


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