暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
114話:決着のとき
[6/15]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
――だが…
「なん…ッ!?」
煙の中から現れた影、それは確かに両足で立っているではないか。あんなでたらめな攻撃でも、倒せなかったのか?
「―――いや、何か可笑しいぞ…?」
最初に気づいたのは、ゲンヤだった。確かに見える影、だがそれに一切の動きが見られないのだ。
そのことに士も、周りの者達も気づき始める。そして煙が晴れたそこには、確かにディエンドが立っていたが……
立ち尽くすように、顔を俯かせて、腕をだらりと下げて。ただそこにいるだけのような姿で、彼は立っていた。
「エク、ストラ…?」
静かに呼びかける士、しかし何も反応を示さない。もしや何かあったのか? それを確かめるべく立ち上がろうとする。
―――その、瞬間だった。ディエンドの胸部から、再びレリックの光≠ェこぼれ始めたのは。
「ガ、ガぁア…ッ!」
誰もがその光景に驚いたが、それと同時にディエンドが呻き声を上げた。
下がっていた両手が持ち上がり、自身の胸部へ。
「ガァ…アァあ…ァあッ!?」
だが彼は何回も呻き声を上げ、両手で胸部をかきむしる様に、自らに爪を立ててひっかき始めた。
それはなんだか苦しそうで、その光にもがいているようにも見えた。
しかしその行動は段々と強く、苛立っているように激しくなっていき、しまいにはまたも大きな雄叫びを上げ、怒りを露わにし始める。
「ガァァァッ!」
雄叫びを上げ、ディエンドは腰の横にあるケースからいくつものカードを取り出す。
そしてそれを宙に放り投げたと思ったら、それを撃ち抜いたではないか。
見ている全員が驚く中、放られたカードは嫌な光を放ちながら空中に止まった。
ディエンドが同じ行動をもう一度行った後、再び雄叫びを上げると、宙のカード達は眩い光を放ち始めた。
そしてその光が晴れた時には……
「―――なんだ、あれ…!?」
見ていた誰かが零した言葉。それもその筈、ディエンドの周りには今、多くの異形な者達が立ち並んでいたのだから。
グロンギにアンノウン、オルフェノクやファンガイア。ドーパント、ヤミー、ゾディアーツ、ファントム。
更にはモールイマジンやクズヤミー、グールの群れ。巨大な魔化魍までも。
多くの
英雄
(
ヒーロー
)
達を苦しめてきた怪人達が、目の前の人間達を襲う時を今か今かと待ち構えていた。
「こんなの…」
「どうしろっていうんだ…!?」
突如目の前に現れた見たこともない光景に、見ていた者全員がたじろぐ。あまりにも悍ましく、これ程恐怖を感じる光景があるだろうか。
だが、全員がただ黙ってたじろいでいる訳ではなかった。
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ