暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
114話:決着のとき
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利な爪と腕の装甲、更なる追撃を飛び込むように避け体勢を立て直す。
そしてほぼ同時に構えられる二丁の拳銃、火を噴く弾丸は互いを穿ち火花を散らす。だが威力に差があり過ぎたか、吹き飛ばされたのはディケイドのみだった。
「ぐはッ…!ガ…ハッ…」
「グゥぁぁ…」
地面を転がるディケイド、見上げるように見返すがディエンドは気にも留めない様子で佇んでいた。
全身に力を籠め、なんとか立ち上がる。足元は少し覚束ないが、それでもまっすぐディエンドを見据え、拳を握る。
「―――ハッ!」
「ガァあッ!」
元より銃を使った遠距離戦では分が悪かった、それはディエンドの姿が変わったところで変わることはない。
ならば接近戦、そう思って仕掛ける。―――が。
「ぐッ、この!」
「ウガァ!」
「うぉ…ッ!?」
分厚くそして強固となった装甲が、ディエンドへのダメージを防ぐ。それは同時にディケイドの拳に少しずつ痛みを返し、ディケイドの次の行動へと移る意識を削いでいく。
接近戦における攻防でも、強化されまさしく凶暴となったディエンドの体が、ディケイドを徐々に追い詰めていく。次第に体に当たり始める拳や爪で、ダメージが蓄積されていく。
遠距離でも近距離でも敵わない、その事実を突きつけるような戦いに、しかしディケイドは臆することなく拳を突き出す。
「ガァアッ!」
「らぁッ!」
遠距離を基本とするミッドの魔導士にとっても、スバル達のような近代ベルカの魔導士にとっても、二人の攻防は身の毛のよだつ光景だった。
一瞬でも気を抜けば……そんな想像が身を怯ませかねない状況でありながら、ディケイドは怯まずに戦い続けている。よっぽどの強心臓なのか、それとも恐怖を感じないバカなのか……
次の瞬間、互いの拳がぶつかり合いはじけ飛ぶ。とはいえパワーの違いからか、大きく吹き飛んだのはディケイドの方だったが。
ディエンドは数歩下がる程度、対し後転するかのように転がるディケイドはすぐに立ち上がり距離を取る。
「―――……なぁ、そんなもんじゃないだろッ」
「?……ガァアアッ!」
肩で息をしながら言う士の言葉を理解してないのか、一瞬首を捻るディエンド。しかしディケイドが一歩ずつ近づいてきていることに気付いたのか、すぐさま反撃に爪を突き出す。
それを掻い潜り反撃、ボクサーさながらのリバーブローを繰り出すが……
「―――グッ…!?」
「……ァあ?」
鈍い音だけが響き、ディケイドは仮面の下で苦悶する。対してディエンドも衝撃が少なかったのか、首を傾げるだけで微動だにしなかった。
そしてそのまま手首を掴み、ディケイドを投げ飛ばした。思い切り背中から落ちた所為
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