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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
真・四十九話 帰還する希望
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他のランキング保持者に戦いを挑む」と口を揃えて言った程だ。

それ程まで麻子は恐れられていた。まあ、全の家族を全員ボコって無傷で帰ってくる所からも麻子の化け物っぷりが見て取れるが。

「おう、お前の師匠緋村麻子様だぞ。さあ、もっと崇め奉れ」

麻子はどこぞの神のごとく両腕を広げ天を仰ぐポーズをとる。

「師匠、流石に崇め奉るまでは………」

「ほぅ、私に逆らうか?弟子の分際で随分と偉くなったもんだな……」

頭をぐりぐりと優しくされている全。そのやり取りに懐かしさすら全は感じていた。

「頭をぐりぐりされて喜ぶ奴なんざいないと思っていたが、いたなここに……」

麻子は呆れながらも頭をぐりぐりとしていた手はいつの間にか開かれており撫でる格好になった。

「ん…………」

気持ちよさそうな声をあげて目を瞑る全。それにまた呆れながらもまるで母親のような顔で撫で撫でし続ける麻子。そこには一組の師弟の姿があった。





「さてと…………」

「あ……」

約十分程撫でて、麻子は撫でるのを止める。だが、手が離れると全は名残惜しそうな声をあげる。

「お前な……女じゃないんだから、そんな声挙げるな……」

「でも、気持ちよかったし……」

「はぁ……いつもの勇ましいお前はどこにいったのやら……」

頭を掻きながらそう呟く麻子。

「そ、そうだ、師匠!何で、師匠がこんな所に?」

「あ?細かい事気にすんな!来れたんだからそれでいいじゃねぇか!」

「いや、まったく細かい事じゃないんですけど……」

死んだ人間がいる事もあれだが、それ以上に他人の心象世界に侵入するなど普通はあり得ない事なのだ。それを細かい事とは言わないだろう。

「ま、まあともかくだ……全、元気そうに暮らしてて私としては満足だよ」

「師匠「ただし」?」

「お前、あの体たらくはなんだ?早々に諦めやがって……私はお前をそんな風に鍛え上げたつもりはないぞ?」

「で、でも……」

「はぁ……心の方までは鍛えられないからな。こればかりは本人の問題だし……それにな、お前、()()()()()()()()()()()()()()()だろう?」

「え…い、いやそんな事は……」

何らかの方法で全の人生を見ていたのだろう麻子の言葉。しかし全は後半の言葉に待ったをかけようとする。

「黙れ」

「っ!」

突然の威圧感に思わず閉口してしまう全。

「見ていたからわかる、お前の師匠でなくともわかる。お前は彼女達を……お前の事を慕っている彼女達の事を全く信用していない」

「その証拠に。お前、彼
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