暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1941話
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適当に買った私服を着ていたのだが、もしかしてこれだと不味いか?
 少なくても、チャイナドレスを着ている桐条と比べると、間違いなく違和感がある。

「安心して欲しい。食事の前に店による事になっている。そこで着替えて貰う予定だ」
「……本気か? そもそも、どうやって俺の服のサイズを……」
「ふっ、桐条グループの情報網を侮って貰っては困るな」

 そういう情報網があるのなら、もっと影時間に使えと言ってやりたいところだ。
 だが、桐条の表情に浮かんでいるのは、若干悪戯っぽい笑み。
 だとすれば、これは冗談なのだろう。

「分かったよ。けど、これから行く中華料理店は、きちんとした服装をしてなきゃ駄目なのか? いわゆる、ドレスコードだったか」
「いや、そこまで堅苦しい店ではないさ。ただ、折角だからな」

 折角だからって、俺の服をわざわざ用意するのか?
 まぁ、桐条グループにしてみれば、男1人分の服を用意するのは、大した事じゃないか。
 向こうが服を用意したからといって、恩に着せるような真似をしてきて何かを要求してくるのであれば、俺もそれを受け取るような真似はしない。
 だが、現状を考えれば、桐条グループが俺と敵対しようなんて考えを起こす事は、まずないと思っていい。
 そもそも、もし本気で俺を怒らせるような真似をすれば、影のゲートがある以上、桐条グループのお偉いさんはどうしたって俺の暗殺なりなんなりを心配する必要が出てくる。
 わざわざ自分からそのような真似をするとは思えない以上、今回用意した服というのも、恐らくは善意からのものなのだろう。
 桐条の様子を見ても、こちらを陥れようといった感じはしないし。

「そうか、分かった。なら、お言葉に甘えさせて貰う。で? 服って言ってたけど、どこの服屋に行くんだ?」
「池袋の近くにいい店があり、そこで予約をしておいたから後は受け取りに行けばいいらしい」
「らしいって……まさか、桐条も知らない店なのか?」
「うむ。菊乃が手配をしてくれたのでな」

 どうやら、手配に関しては完全にその菊乃とやらに任せたらしい。
 まぁ、桐条の忙しさとかを考えれば、それも無理はないのかもしれないが。
 生徒会長、影時間の解決を解決する為の指揮、桐条グループ令嬢としての仕事。
 それでも影時間の一件については、現場指揮という点では有里に任せる事が出来ているだけ、多少は楽かもしれないが……全体的な指揮を執っているのは、桐条だというのは変わらない。
 そんな忙しい日々を送っていると考えれば、メイドに任せられる仕事は任せるというのも当然なのだろう。

「分かった。じゃあ、行くか」

 そう告げ、俺は桐条が乗ってきた黒塗りの高級車に乗り込む。
 うん、座り心地はいいな。
 高級車だけあって
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