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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第六十六話 さらば理屈倒れ・また会う日まで
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だが?
ましてや居たとしても会ったこともないのに何のことだと思った。
その態度がさらに、フレーゲルの怒りに油を注ぐ。

「貴様わからんのか!!お前がテレーゼ様が士官学校視察を為さるのを、
邪魔しているのは判っているんだ!!!!」
なぜ皇女殿下の視察が出来ないのがフレーゲル男爵の怒りになるのか判らなかった。
 
「シュターデン!貴様は我が一門の恥さらしだ!!」
そこまで言われるとシュターデンとしても頭に来る。
「フレーゲル男爵、皇女殿下御視察が、その様に大変な事でありましょうか?」

その言葉がぶっきらぼうに言われた為、さらにヒートアップするフレーゲル。
「えいえいえいえい黙れ黙れ!!貴様は要らん!!!」
ブラウンシュヴァイク公もアンスバッハもシュトライトも只見つめるだけである。

あまりのキレ具合にブラウンシュヴァイク公が話しかける。
「フレーゲル、そのくらいで良かろう」
「伯父上、この件は私に任せて頂きます!」

フレーゲルが伯父に反対意見を言う、普段ならあり得ないことである。
そしてフレーゲルの鬼気迫る勢いに、思わずブラウンシュヴァイク公も頷く。

「シュターデン!二度とこの屋敷の敷居を跨ぐこと許さん!!」

「我が一門からも追放する!!!」

「どこぞなりとも行くいい!!!」

凄まじい勢いである。
シュターデンもブラウンシュヴァイク公もアンスバッハもシュトライトも唯々聞いているだけである。

「命を取られないだけありがたいと思え!!」
「アンスバッハ、シュトライト!
此奴をたたき出せ!!」

その言葉に、シュターデンに悪いなと思いながら、
2人は呆然としているシュターデンを連れて外へ出て行った。
流石にたたき出すわけにもいかず、地上車に乗せてオートモードで家に帰るようにして帰宅させた。

応接室ではブラウンシュヴァイク公とフレーゲルが話していた。
「伯父上、取り乱して申し訳ございません」
「うむ、ヨアヒム驚いたぞ。まあ良い、過ぎたことを悔やんでも仕方があるまえ。
シュターデンごとき一門から追放したところで、如何ほどのことがあるか」

「伯父上、ありがとうございます」
「そうなるとシュターデンを士官学校からも追放せねばならんな」
「どこぞの田舎にでも送ってしまいましょう」

「そうだな、校長の罪を見逃して奴を飛ばさせよう。
校長もこの事を知れば反対はするまえ」
「伯父上本当にありがとうございます」
「明日にでも行うようにしようぞ」


帝国暦480年3月15日 午後10時

■オーディン   シュターデン邸 

 自動操縦で地上車が帰ってきた。其処から出てきたシュターデンは放心した様子で、
妻の問いかけにも答えず、そのまま倒れるように
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