ペルソナ3
1940話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
結構前に、桐条からそんな話を聞いた覚えがある。
だが……ここでそのような話題を出してくるということは……
「お前の父さんが、俺に会うつもりになったのか? 言われたのはかなり前だし、それっきり何の反応もなかったから、すっかりお流れになったのかと思ってたけど」
「お父様は桐条グループの運営で、それこそ毎日分単位、秒単位のスケジュールで生活しているのだ。寧ろ、これ程早く会えるといった事が出来たのは、私にしてみれば驚きだよ」
冗談でも何でもなく、本当にそう思っているらしい桐条の言葉に、俺は少しだけ驚く。
フィクションとかではよくそんなスケジュールを送っている人物を見る事はあるが、まさか実際にそのような人物がいるとは……と。
……ただ、考えてみればこの世界は恐らく何らかのゲームを原作とした世界なのだ。
であれば、そのような人物がいてもおかしくはない。
「取りあえず、桐条の父さんが忙しい人なのは分かった。それで? 具体的にいつになる?」
「明日の夕飯を一緒にどうか、と。何でも美味いと有名な中華料理店に予約が取れたらしい」
「……へぇ」
桐条の父親が、俺についての情報を具体的にどのくらい知っているのかは分からない。
だが、桐条から少なからず俺についての話は聞いてるだろうし、幾月辺りも色々と調べているのは間違いない筈だ。
だからこそ、中華料理店なのだろう。
俺が食事を楽しむという情報を知っているからこその、選択。
中華料理店になったのは……俺がはがくれに行く頻度が高いからか?
桐条とも一緒に行ったしな。
「分かった。それで……その食事会に参加するのは俺だけでいいのか? ゆかりは?」
「岳羽にも会いたいと言っていたが、今はアルマーと会う方を優先させるらしい。それで構わないか?」
ゆかりに対して桐条グループが何をやったのかを考えれば、それこそ最初にゆかりに会って謝るべきだと思うんだがな。
……もっとも、桐条の父親という立場にいる人物にしてみれば、俺という存在は現在のところ協力関係ではあるが、明確に仲間という訳ではないし、何より俺の過去をどうやっても調べる事が出来ないという事が怪しすぎるといったところか。
「そうだな。向こうがそうなら、俺はそれで構わない。色々と聞きたい事もあるしな」
特に影時間についての一件とか。それと、やはりゆかりの父親に対する仕打ちについても同様だろう。
それでいて、何のフォローもしてないというのは、責められても当然の出来事だ。
「あー……その、お父様は色々と尊敬出来る人なのは間違いない。あまり失礼のないようにな」
「その辺は、向こう次第だな。敵対的な行動を取るのなら、こっちも相応の態度を取る事になるだろうし」
ないとは思うが、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ