第13話 色情魔
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「・・・・・・そう言えば、話はそれだけですか?」
「そんな訳が無かろう。サーヴァント、セイバーのマスター」
「直球ですね。ルーラーの未熟なマスターの保護者殿?」
いきなりのヒュームの先制に含みを入れて返す士郎。
「フン、微塵も動揺せんか。それにしても素直に認めたな」
「認めるも何もルーラーから既に来ているのでしょう?ならばこれ以上は無理に隠し立てしてもメリットはありませんから」
「ほぉ、ならば聞かせてもらおうか。あのセイバーの真名を」
「教えられるわけがないでしょう」
士郎は、セイバーに諸事情がある事を微塵も感じさせぬ様に間髪入れずに答えた。
「此方のルーラーの真名を把握しているにも拘らず、貴様側だけが一方的に知り得ているなど到底看過出来る状況では無いのだがな」
「それはそちらの都合でしょう?それに確かに裏の世界の関係で協力していく約束はしましたが、それとこれは別問題なはずです。――――九鬼財閥は、もし仮に別の企業と業務提携した場合、自分達の内情や極秘のプロジェクトまで曝け出すんですか?」
そう言う事は貴方は強いろうとしているんですと付け足して。
それに対してヒュームは怒りでは無く、面白そうな笑みを浮かべるだけ。
そこで漸く気付く。
「俺を試しましたね」
「クク、一応の確認のためにな。幾ら戦闘に特化したタイプの魔術使いを欲しているとはいえ、それがもし戦況も見極められないアホならば、九鬼財閥全体を守る為にも慎重に動く検討材料にせねばならんだろう?」
「食えない人だ」
「褒めても何も出んぞ?」
「褒めてません」
変わらずに凶悪な笑みを絶やさないヒューム。
「とは言え、探りくらいは勝手にやらせてもらうぞ?」
「ええ、お好きに」
寧ろ自分達とは違うアプローチでシーマの真名に繋がるヒントが発見できるかもしれないと、密かに期待する。
「ところで休み時間も後5分少々で終わりますが、用件が御済みでしたら教室に戻らせてもらいますが?」
「・・・・・・・・・」
返答は無く、真面目そうな表情に変えて、何故か士郎を値踏みするように見て来る。
この表情と眼には覚えのある士郎。
士郎の強さに興味を示しつつ、戦いたがっていた頃の百代そっくりだった。
「・・・・・・もしかして、今後の連携のためにも俺と一戦交えろと?」
「――――まあ、そう言う事だ」
何故か歯切れの悪い態度だが、事実に士郎は溜息をつく。
「バトルジャンキーはこれだから・・・」
「おい、俺はあの百代程節操なしでは無いぞ」
「似たようなものでしょう?――――それで、もう時間も無いですし今すぐでは無いのでしょう?」
「勿論だが、日
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