第13話 色情魔
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が、
「クク、少々用がありまして。ですがお呼び出てしてすみませんでした、3年S組衛宮士郎先輩?」
当人は気にするどころか、士郎からの意外な言葉が楽しかった様で悪乗りして返した。
しかし士郎も負けじとやり返す。
「いや、誰にでも失敗はある事だから、次からは気を付けてくれ給え。新入生君」
「クク、承知しました。先輩」
ヒュームに対して士郎も不敵な笑みを続けるが、それを他の3人が息をのんでいるので、自分から折れて3人の内の1人の紋白に向く。
「それで、話とは?」
「何故我からの話だとお分かりに?」
「いや、ヒューム卿が個人の諸事情なら一人で来る筈だし、何より君と共にこの場に居るのはそれしか考えられないじゃないか」
それもそうかと、納得する紋白。
「では改めて、昨夕は危ない所を助けて頂き、誠に感謝しておりまする」
「いや、俺が勝手にやった事だし、そこまで大げさに感謝しなくていいぞ?それにすでに英雄からもお礼の言葉を昨夜電話で貰ってたからな」
「いえ、既に義経達からもお礼を言われたとの事では無いですか。なら我からもと言う事なのです。此度の事でクラウディオの命も助けて頂いた御恩、何時か必ずや返します故!」
「何時かと言わず、出来れば今返してほしい」
「と、言うと?」
「今朝の通学中、何所からか百代に対して強い殺意を送っていた奴がいたようなんだ、それも遠くから」
――――川神百代に強い殺意?
「後もう一つ、あくまで私見だが、如何やら完全に気配を殺しきれてないまま学園内を回っている人物が1人いるんだが、それの捜索を手伝ってくれ」
――――気配をほぼ消しながら学園内を回っている?
そこである1人だけ心当たりに思いついた紋白は、
「あっ」
「・・・・・・・・・なるほど、理由は存じませんが九鬼の関係者なんですね?」
紋白の僅かな動揺から、士郎は察して理解した様だ。
「あ、いや」
「分かりました。そう言う事でしたら捜索止めましょう」
「だから」
「ですが、殺意を送るのは頂けないので、その人物に注意勧告を頼めるか?」
否定しようとしてるのに確信的に告げてくる士郎に、紋白は此処には居ない当人に向けて溜息を吐く。
「――――分かりました。我の方から言っておきます」
「宜しくお願いする。――――ところで、先程から如何して敬語なんだい?」
「そ、それは勿論、先輩に対して当然の反応」
「いや、俺以外の誰かに敬語を使うとしたら、身内ぐらいなんじゃないか?」
「うぐっ、そ、それは・・・」
またも似たように告げられた言葉に詰まる紋白。
「本当に先輩後輩関係を重視した上での対応ならいいが、藤村
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