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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica8-B邂逅〜For her sake〜
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仕事にしている者もいる。借金? すればいいさ。金を借りるほどに落ちぶれたのは自業自得、自己責任だ。だが何故そこで横領なんていう話が出てくる?」

件の横領局員にはそう言い放ち・・・

「秩序と正義を司る管理局、その内部を取り締まる調査部の一員が、金銭に目が眩んで悪事に手を貸した?」

監査官にはそう言い放った。2人ともルシルよりずっと歳のいった局員で、思いっきり歯を噛んで大声を上げるのを耐えてるわね。どうせ、若造風情が、とか思ってんじゃないの。

「お2人はそれなりの地位と役職に就いている。局より頂いている給金も並の局員より高い。人生を棒に振ったな。で、マッカン会計官。あなたは横領した金で借金の返済をするどころか、さらにギャンブルに手を出しているな。随分と馬鹿な真似をしているものだ」

そう言ってルシルが複数枚と展開したモニターには、借用書やらカジノで豪遊している会計官やらが表示された。すると会計官が「プライバシー侵害だ!」って怒鳴って、ルシルを指差した。

「プライバシー侵害? はぁーッ! プライバシー侵害だと? 捜査官が犯罪の調査をしたらプライバシー侵害か? ふざけた事を抜かすのもいい加減にしろよ貴様・・・! しかもこのうちの何枚かは貴様が年甲斐もなくやっているブログに乗せられている物だ! プライバシー侵害などと怒鳴るならブログなどするな!」

あそこまでルシルがキレるのってなかなか無いわよね。会議室に居る他の局員も、ルシルの放つ怒気に気圧されているのか息を呑んでる。

「我々は管理局員だ! 正義と秩序を胸に次元世界の平穏を守る守護者だ! それを自ら破ってどうする! 自覚を持てよ! 今の局に対する世論を聞いたことがあるか!? 不正続きで信用できない、だ! それを加速させるような真似を、勤続何十年というあなた達が起こしてどうする! その所為で我々調査部も無能扱い! 俺が世話になった先輩は心を病んで辞めたよ! お前たちのような自覚の足りない連中の所為でな! あぁ、これは俺個人の恨み辛みだ! どうぞ聞き流してもらって結構! だが忘れるな! 少数の不正でも、多数の人間に迷惑を掛けているということを! 以上!」

・―・―・終わりよ〜・―・―・

って、散々怒鳴りまくったルシルは、仕事が終わると同時に真っ先に会議室を出て、あたしは後を追って来たんだけど・・・。ヴィヴィオ達との通信で機嫌が治ってるっぽいから良かったわ。ソファを全部直し終えた後、「よう、坊主、アリサ嬢ちゃん」って野太い声が掛けられた。

「「ナカジマ三佐、クイントさん。お疲れ様です」」

展望ロビーの出入り口に居たのは、以前あたしがお世話になっていた陸士108部隊の隊長、ゲンヤ・ナカジマ三佐と、その奥さんのクイント・ナカジマ二尉。クイントさんは「ルシル君
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