暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica8-B邂逅〜For her sake〜
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術を用いたものだ』
「「「「「断空・・・?」」」」」
『足先から練り上げた力を拳足に乗せて撃ち出す、というものだ。その破壊力は凄まじい』
そう言ってルシルさんは数歩ほど後退して、全身がモニターに映るようにしました。そして構えを取り、その断空という技術を私たちに見せてくれました。ポカンと口を開けている私たちに、ルシルさんは『今のが断空だ。が、この程度なら練習すれば誰でも出来ると』と言い、さらに『覇王流はさらに今のを極めたものだ』と続けました。
「な、なるほどです・・・」
『ヴィヴィオ。俺が一度スパーリングの相手をしてみようか? 不完全ながら断空の威力を体験してみると良いと思うが・・・。どうだろう?』
「良いんですか! ぜひ! ぜひぜひ!」
モニターに顔を近付けてルシルさんからのお誘いをOKしましたヴィヴィオ。そしてルシルさんは、明日の日曜日と来週の土日なら空いているとのことで、その日に私たちはフォルセティの家でもある八神邸にお呼ばれさせてもらうことになりました。
†††Sideイクスヴェリア⇒アリサ†††
「アンタね〜。物に八つ当たりするなんて、らしくないし見っともないからやめなさいよ」
会議室で怒鳴りまくってたルシルを心配したあたしは、アイツの様子を展望ロビーにまで見に来ていた。ロビーに来てみれば1人だけだったルシルは、何を思ったのか妙な技を使った上での正拳突きをして、拳から強烈な衝撃波を放った。その影響で近くにあったソファのいくつかを吹っ飛んだ。
「違う。そんな子供っぽい真似をするか」
「ふーん。ま、別にいいわ。ほら、ソファを直すわよ」
「ああ、すまん」
ルシルと一緒に転がってるソファを元の位置で立てる中、「で? 何やってたのよ。誰かと通信してたみたいだけど」って聞くと、アイツは「見てたんじゃないか」って苦笑した。ルシルの前にはモニターが展開されていたしね。誰と通信していたのかは見えなかったけど。
「ヴィヴィオ達からちょっとした相談をな」
「なるほど。だから機嫌が治ってるわけね〜」
ついさっきまでルシルは調査官としてある案件を担当してた。ミッド地上本部の財務部所属の局員による横領事件。本来は地上本部の監査が調査するべきなんだろうけど、財務課担当の監査官がグルだったこともあって、とうとう本局の調査部からルシルが派遣されてきたのよね。
・―・―・回想よ・―・―・
地上本部の会議室の1室を借り切っての調査会。あたしは首都防衛隊第4隊・バニングス隊の隊長として、地上本部に所属する局員として、傍聴席として用意されている後部の席に座る。隣には第3隊・グランガイツ隊の隊長のゼストさん。
「――ギャンブル? 否定はしないさ。それを趣味にしている者もいれば
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