ペルソナ3
1939話
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ういう攻撃手段もある。……さて、じゃあ次だ」
構えていたゲイ・ボルグを外し、先程まで俺がいた場所まで移動する。
「他にも幾つかの能力はあるけど……有里の不意を突くような一撃だけで、というのは桐条が欲してる訓練にはならないから、今度は普通に武器だけで相手をするぞ」
以前の順平のように、驕り高ぶった相手をするのであればこういう隠し技で向こうが何も出来ないように……無力感を抱かせるような戦いの仕方でもいいんだが、今回は有里の戦闘経験を、それも強敵との戦闘経験を積ませるのが目的だ。
そうである以上、一方的にこっちが攻撃するような真似をするのは、あまり趣旨に合わない。
最初に俺が立っていた位置まで戻ると、ゲイ・ボルグを手にして口を開く。
「来い」
「ナーガ!」
タイミングを計っていたのか、俺の言葉と同時に有里は召喚器を頭部に向けてペルソナを召喚する。
召喚されたのは、その名前通り蛇の下半身を持った……男。
あくまでも俺のイメージだが、ナーガというのは蛇の下半身を持った女というイメージがあったんだが……まぁ、いい。
「僕と一緒にアルマーに攻撃を!」
有里の指示に、ナーガは言葉もなく従う。
ナーガが手に持つのは、ファルシオン……いわゆる曲刀だ。
それを手に、俺の右側に回って蛇の下半身を使い、滑るように音もなく近づいてくる。
その速度はなかなかのもので、普通に地面を走って移動するのと、そう差はない。
有里は俺の左側に回り込み、長剣を振るう。
挟み撃ちではあったが、その攻撃は威力はそこまで高い訳でもなければ、お互いの連携が完璧に決まっているという訳でもない。
ファルシオンの一撃をゲイ・ボルグの穂先で弾き、その隙を突くかのようにして放たれた有里の長剣の一撃は、ファルシオンを弾いた勢いを利用してゲイ・ボルグの石突きで弾く。
有里にとってもその一撃は予想外だったのか、体勢を崩したところで先程も見せた影槍を放つ。
当たっても致命傷を受けないように、そこまで頑丈な代物ではない。
だが、それでも有里にとっては完全に虚を突かれた一撃だったのか、影槍の一撃を咄嗟に長剣で受ける事には成功する。
これは、咄嗟に長剣で受けた事を褒めればいいのか、それともあの程度の攻撃を回避出来ない事を残念がればいいのか。
ともあれ、影槍の一撃を防ぎつつも完全にその勢いを殺すことが出来ずに有里は吹き飛ばされ……次の瞬間、ゲイ・ボルグの穂先はナーガを貫く。
ペルソナだけに、ナーガは別に生きているという訳ではない。
それでもやはりペルソナを撃破された衝撃は受けるのか、有里は一瞬その場に蹲る。
「ぐっ!」
「戦場で動きを止めるの愚策でしかないぞ」
そう告げた時には、既に有里の眼前にゲイ・
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