ペルソナ3
1939話
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いし、もしくは有里が回避した白炎をそのままコントロールしてもいいんだが……まずはこっちにしておくか。
俺の影から伸びる影槍。その数5本。
それぞれが真っ直ぐに有里に向かって飛んでいく。
跳躍したばかりでバランスが崩れている有里は、それでも咄嗟に長剣を振って影槍を切り落とそうし……次の瞬間、ギンッという金属音が鳴り……有里の振るった長剣は弾かれ、影槍を切断することは出来ずに5本の影槍の切っ先が有里の顔の前で止まっていた。
「この影槍はかなりの影精を練り込んである。軽く振った程度の一撃でどうにかなるような威力じゃないぞ」
パチン、と指を鳴らして影槍を解除。
「今のは咄嗟の判断だったんだろうが、有里の戦闘スタイルなら、可能なら攻撃は弾くのではなく回避した方がいい。そうすれば次の動きに繋がるからな。まぁ、もっとも……回避するのに時間を掛けすぎてバランスを崩したりすれば、次の攻撃に繋げるのも難しいが。……次」
その言葉に我に返った有里は、再び俺の方に向かって武器を構える。
それを見ながら、俺は空間倉庫から取り出した漫画の雑誌を1冊床に放り出す。
トサッという軽い音を立てて床に落ちるその本に、有里は意識しないまま一瞬だけ視線を向ける。
そして、次の瞬間俺のいる方に視線を向けると……動きが止まり、慌てて周囲を見回す。
当然だろう。今の一瞬で有里は完全に俺の姿を見失ったのだから。
そんな有里に対し、気配遮断のスキルを使って俺は歩いて近づいていく。
遠回りとかそういうのは一切せず、ただ真っ直ぐに。
攻撃態勢に入った瞬間に気配遮断は効果が切れるが、逆に言えばそれまでは有里に俺を見つける手段はないという事だ。
何らかの機械的な装置を通してこっちを見ていれば、気配遮断は簡単に見破る事が出来るんだが……今は影時間。普通の機械の類は使えない。
うん? 機械の類じゃなくて……山岸のペルソナ、ルキアはどうなんだろうな?
探知とかそういうのを得意としている以上、気配遮断とかを見る事は出来るかもしれないな。
「ちょっ、おい。アクセルの奴どこに行ったんだよ!?」
驚愕の声を発する順平。
けど、以前順平にも気配遮断は見せた事があったように思うんだが。
単純に忘れているだけか、客観的な状況だからそれに気が付かないのか。
ともあれ、俺はそのまま歩き続け……有里の眼前にゲイ・ボルグを突きつける。
その瞬間攻撃と認識されたのか気配遮断の効果はなくなるが、その時には既に有里はゲイ・ボルグの穂先を回避出来ない状況になっていた。
「え……」
いきなりの展開に、有里も何故こうなったのかが全く分からなかったのだろう。
ただ、唖然とした状況のまま、小さく声を漏らす。
「変則的だけど、こ
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