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【アンコもどき小説】やる夫は叢雲と共に過剰戦力で宇宙戦艦ヤマトの旅路を支援するようです
閑話 天王星基地の酒場にて
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ガミラス側の技術についてかなり分かってきたが、ゲシュ=タム機関を調べていってその理由がわかった。
 あれを試行錯誤で扱ったら、下手すれば多分星が飛ぶ」

 ワープをする場合尋常ではないエネルギー量を必要とし、熱核融合エンジンですらそのエネルギー量に届いていなかった。
 二度に渡るオールト会戦で生存者が少ないのも、この巨大エネルギー炉が爆発したら生き残れないというのが大きい。

「もっとも、星が爆発するエネルギーがあれぐらいで済む訳じゃない。
 ゲシュ=タム機関。おそらく次元波動超弦跳躍機関と名付けられるそれの爆発でエネルギーがあれだけしか無いのは、機関暴走によるエネルギーが別次元に逃れているんだよ。
 実際気になる報告があってな。
 オールト域での光および電波観測で障害が発生してる箇所があるんだ。
 オールト会戦の戦場跡で。
 明らかに何かが起こっているんだが……」

 このまで言って真田志郎は黙って酒をあおる。
 現在の地球は母星防衛戦争の真っ只中で、ある程度の危険を許容してもガミラスに対抗する手段を欲していのである。

「たしか、ガミラスの戦艦のもう一隻は木星で研究中だったか?」

「ああ。
 地球近くで波動超弦跳躍機関、面倒だから波動機関でいいか。
 それが暴走したら目も当てられんという理由と、国連各国の政治的材料にされるのを軍が嫌ったという理由から木星の宇宙ステーションで研究される事になっている」

 古代守のあいうちに真田志郎は酔ったふりをして適当に手を動かす。
 つまり筆談をしなければならないほどやばい話なのだが、それはこの三人の友情と信頼を信じているからこそである。

『で、だ。
 漂流者艦隊から与えられた戦艦の設計図を見て気づいたんだが、あの船波動機関の載せ替えが可能だ。
 というか、その載せ替え前提に設計図を作っているふしがある』

「何っ!?」

 声を出して立ち上がった古代守に新見薫がすかさずフォローを入れる。

「だめですよ〜古代さん!
 もっとお酒は楽しく飲まないとぉ〜」

「ああ。
 すまんすまん。
 新見ちゃんが可愛いものだから……」

「やだあ♪もぉ♪」

 馬鹿話をしながら筆談は続く。
 それぐらいの腹芸ができないと、学校の主席と次席はつとまらない。
 後輩の新見薫もしっかり主席だった。

『本当ですか?それ?』

『載せ替え可能と載せ替え前提では設計に大きな差が出る。
 あの戦艦は明らかに余剰スペースや燃料タンクが大きくてここまで出るための設計かと思ったが、波動機関に転用した場合綺麗に収まるんだ。
 漂流者艦隊は間違いなくこの技術について知っていて、俺達がそれを得た時にすぐに戦力化できるように船を作っていたという訳だ』


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