ペルソナ3
1938話
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るのだ。
俺が本気で戦えば、シャドウはあっという間に全滅するだけに、それこそ戦闘の経験を積ませるという意味でも、基本的にはゆかりと荒垣に任せている。
「僕は体力的には自信ないかな」
そんな俺とは裏腹に、有里は体力切れを申告する。
もっとも、体力切れという意味では順平も似たような感じである以上、向こうの戦闘はかなり激しかったんだろうが。
……もしかして、桐条が張り切りすぎたとかじゃないだろうな?
探知能力もあるが、基本的に桐条のペンテレシアは戦闘向きのペルソナだ。
そんな桐条が、今まで自分しか探査出来る者がいないからという事で、無理をして他の者のフォローに回っていたのだ。
おまけに本職ではないだけに、どうしてもその探査能力は高くはない。
少なくても、今の山岸に比べれば格段に劣ってしまうのだろう。
そんなストレスが溜まりに溜まり……結果として、順平と有里の2人が体力的な限界が近くなるまで激しい戦闘になってしまった、と。
もっとも、それでも2人が本格的な怪我をする前に、そして体力が完全に切れる前にこうして撤退してきた状況判断能力は、高いと思うが。
「分かった。なら、やはり明日の影時間にということで構わないか?」
「ああ。けど、場所はどうする? このエントランスというのは……止めておいた方がいいと思うけど」
実際、この前の満月以前であれば、このエントランスで模擬戦をやるのが一番良かった筈だ。
だが、満月の夜にイレギュラーシャドウと戦った時、ここには死神が現れたのだ。
シャドウとしては規格外の存在が現れる以上、ここで模擬戦をしたいとは、到底思えない。
模擬戦の最中に死神が乱入してこようものなら、絶対に不味い事になるのは確実だからだ。
桐条も、満月の時の死神のことを思い出しているのだろう。難しそうな表情を浮かべつつ、考え込んでいる。
影時間になった後での公園……といった場所で模擬戦をやってもいいのだが、そうなると周囲に大きな被害が出る可能性がある。
そうすると、影時間が終わった後で不自然ではない形でその辺りの事象が変化してしまう訳であり……桐条が心配しているのは、その辺だろう。
それに比べると、タルタロスの中というのは、多少壊れても翌日には直っているのだから、模擬戦をするのに最適なのだ。
「すまない。理事長に相談しておく。ただ、出来れば……やはりこのエントランスで戦うのがいいだろうな」
「死神がいなきゃ、それもいいんだろうがな」
俺と桐条の話を聞いていた真田が、嬉しそうな様子でそう言ってくる。
真田と模擬戦をやるとは、言ってないんだけどな。
そう思うも、真田の様子を見ていれば何となく真田とも戦わなければいけないんだろうなという思いはあった。
「その
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