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転生とらぶる
ペルソナ3
1938話
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前でそのような大きな隙を作るという事は、致命傷に近い。
 そんな性質を持つシャドウを相手にする場合、様々な属性の攻撃を行えるペルソナチェンジという能力を持つ有里は、まさに桐条達の切り札という存在に間違いはない。

「分かって貰えたようで何よりだ。だが……正直なところを言わせて貰う。本来であれば、タルタロスを攻略する上で時折出てくる門番シャドウ。この門番シャドウとの戦闘における経験というのは、かなり大きいと思う」
「あー……なるほど。俺達が先行している関係で、門番シャドウとの戦闘が出来なくなって、相対的に戦闘経験が減っている、と?」

 苦々しそうに、桐条が俺の言葉に頷く。
 もっとも、その苦々しいというのは俺達に向けられているのではなく、俺達のいる階まで到着出来ない自分達の不甲斐なさに……といった感じだが。
 その代わりに、ゆかりと荒垣の2人は門番シャドウとの戦いを何度となく潜り抜け、戦闘の経験という意味ではかなり濃密なものになっている。
 そんな戦闘の経験を、自分達にも……特に戦力の中心となる有里にさせたいと思うのは、分からないではない。

「そうだ。勿論報酬は用意させて貰う。どうだ?」
「あー……そうだな」

 頭を掻きながら、少し迷う。
 いつもであれば、そんな面倒な事はやりたくないと断っている。
 だが……問題なのは、今回の相手となるのが有里だという事だ。
 そのペルソナチェンジという特殊な能力、そして有里が来てから影時間についての事態が発展した事を考えれば、恐らく有里が主人公というのは間違っていない。
 その有里が強敵との戦闘経験を積んでいないとなると、将来的に色々と危険な事になる可能性が否定出来ないんだよな。
 となると、やはり有里には相応の戦闘を経験させる必要がある訳で、現在それが出来るのは俺だけ。
 いや、勿論純粋にペルソナ使いとして有里よりも技量が上という意味では、ゆかりや荒垣がやってもいいんだろう。
 だが、荒垣はともかく、ゆかりのイオはジオ系が弱点だと知られてるしな。
 そうなると有里と戦えるのは俺と荒垣しかおらず……桐条が希望しているのは、あくまでも強敵との戦いの経験。
 となれば、やはりここは俺の出番なのだろう。
 ここで断り、結果として有里の戦闘経験が少なくなり……詰みになるというのは、俺としても出来れば避けたい。

「分かった。それで、いつやる? 俺はいつでもいいけど」
「む、そうだな。……では、明日の影時間でどうだ? 出来れば今日これからすぐにでもと言いたいところだが、アルマーも有里も消耗してるだろう?」
「俺は別にそこまで消耗してはいないんだけどな」

 それは別に嘘という訳ではない。
 実際、俺とシャドウとの間にある力の差は、それこそ死神くらいでなければ大きすぎ
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