ペルソナ3
1938話
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事実なのあだから。
「そうだな、ちょっと気になるし……待っておくか」
真田に答え、俺はエントランスの中を見回す。
特にやるべきことがない以上、桐条が戻ってくるまではここで時間を潰すしかない訳だが……
「山岸、桐条達はどのくらいで戻って来そうだ?」
「え? あ、はい。えっと、今いる階でターミナルを見つけたら戻ってくるとのことです。だから、ターミナルを見つけるのにどれくらい時間が掛かるか分からない以上……」
そこまで告げ、山岸は言葉を濁す。
実際、どのくらいの時間が掛かるか分からない、か。
「分かった」
そう告げ、ゆかりと話している山岸から離れていく。
こうして見る限りでは、山岸と桐条達はそれなりに上手くやっているらしい。
桐条達の中でも戦力の核として作用しているのが有里である以上、その有里と仲が良く……それでいて、桐条を超える探査能力を持っている山岸というのは、かなり重要な存在なんだろう。
有里がこの世界の原作の主人公だとすれば、ヒロインは山岸だったりするのか?
それはそれで、ちょっと興味深いな。
ただ、傍目には結構大人しい恋人同士って感じに見える可能性が高い。
そんな風に考えながら、空間倉庫の中から本を取り出す。
友近が面白いと言っていた、最近流行っている漫画。
内容としてはよくあるファンタジーものだったが、実際読んでみるとなかなかに面白い。
敵のボスが指定した場所にわざわざ行くのではなく、敵が待っている場所諸共外から火を点けて燃やしつくす……といった内容は、普通なら非難されてしかるべきなのだろうが、上手い具合にストーリーを作り、読ませる内容となっていた。
その漫画を読んでいると……
「あ」
そんな声が聞こえてきた。
声の聞こえてきた方に視線を向けると、丁度ターミナルから姿を現す有里、順平、桐条の3人の姿。
どうやら、無事に戻ってきたらしい。
向こうもエントランスに俺達がいるのを見て、少し驚いた様子だったが……山岸から、俺達がここにいるというのは知らされてなかったのか? それとも、何か他の理由で驚いたのか。
ともあれ、桐条が戻ってきたのであればと、俺は読んでいた漫画を空間倉庫の中に収納し、桐条の方に近づいていく。
「それで、俺に何か用件があるって話だったけど……何だったんだ?」
「うむ。実は……模擬戦の相手をして欲しいのだ。具体的には、有里だな」
「有里の?」
「そうだ。有里の持つペルソナチェンジという能力は、間違いなく私達にとっての切り札だ」
「だろうな」
シャドウ、イレギュラーシャドウ共に、何らかの弱点を持っているという事は珍しくはない。
おまけに、その弱点を突かれるとバランスを崩して転んでしまう。
敵の
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