暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1937話
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うな耐性はないらしく、着実にダメージを重ねていっている。
 向こうのシャドウは物理攻撃を主体としているらしく、イオが苦手としているジオ系の魔法を使ってくる様子もない。
 ただ、物理攻撃を得意としている分、黄金のカブトムシの動きは素早く、そして一撃は強烈だ。
 黄金のカブトムシも、攻撃を当てる為には間合いを詰めなければならず……同じ間合いで戦うカストールを操る荒垣にとっては、かなり戦い易い相手ではある。
 だが、ゆかりは違う。
 イオの突撃という例外的な攻撃はあれど、基本的にゆかりの攻撃方法は弓やイオの魔法……つまり、中距離から遠距離といったところだ。
 そうである以上、多少攻撃を食らっても怯む事なく突っ込んでくる黄金のカブトムシは、ゆかりにとって相性が悪い存在と言えるだろう。
 もっとも、この手のタイプの敵とは今までにも何度も戦ってきている。
 全く同じ対応は無理だろうが、それでも応用する事は難しくはなかった。

「はぁっ!」

 重藤弓という新しい弓から射られた矢は、真っ直ぐに黄金のカブトムシに向かって飛んでいく。
 高い防御力と流線型の身体をしている事により、鏃が刺さるという事はない。
 いや、もっと強力な弓を使い、鏃も鋭い物に変えれば分からないが……取りあえず、今のゆかりの武器ではどうしようもなかった。
 だが、それはあくまでも胴体を外側から狙えばの話であり、関節の隙間といった場所を狙えば、話は違う。
 足の関節を貫かれ、バランスを崩してひっくり返ってしまえば……もうその時点で、黄金のカブトムシにとっては詰みだろう。
 事実、ガルとイオの突撃により、あっさりと黄金のカブトムシは倒されたのだった。
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