暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1937話
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
にある。
 そんな俺の予想を肯定するかのように……

「ジオンガ」
「ちぃっ! カストール!」

 十字架のシャドウが、イオの苦手な雷系の魔法のジオンガを使うのと、どのような理由かは分からないが、それを察知した荒垣がカストールを盾にするように前に出すのは、殆ど同時だった。

「ぐぅっ!」

 カストールの感じたダメージがショックとして逆流してきたのか、荒垣の口から苦悶の声が漏れる。
 だが、そんな荒垣の対処は間違ってはいなかった。
 雷系の魔法を弱点としているイオだったのだから、ジオンガ……雷系の単体中級魔法と思われる魔法を使われれば、かなり大きなダメージを受けていただろう。
 そんなイオに比べて、カストールは特に弱点らしい弱点はないペルソナだ。
 騎士型だけあって、壁役という意味ではこれ以上ない程に最適な存在だろう。
 勿論、壁役であってもダメージは受けるのだから、出来るだけ向こうが攻撃をする前に動いた方がいいのは間違いないのだが。

「イオ、突っ込んで!」

 そんなゆかりの命令に、イオは敵に向かって突っ込んでいく。
 敵シャドウは、炎と氷のバランサーの色違いのシャドウだ。
 当然その姿形は何ら変わっておらず、バランスは非常に悪い。
 そうして突っ込んでいったイオは、得意の轢き逃げクラッシュを行い、シャドウを床に倒す。
 そこにゆかりのショートボウ……ではなく、重藤弓から射られた矢が襲い掛かった。
 ショートボウでは少し威力不足を感じていたゆかりの為に、桐条グループに頼んで用意して貰った新しい弓。それが重藤弓だ。
 当然無料という訳ではなく、預けてあったマジックアイテム幾つかと引き替えといった形になったのだが、ゆかりの武器の強化は可能な限り必須だった。
 それは、荒垣の武器も同じだ。
 以前使っていた物より強化された、オーガハンマーを手にしているその様子は……正直なところ、子供が夜に荒垣を見れば、間違いなく泣き出してしまいかねない程の迫力を醸し出している。
 もっとも、凶悪な外見だけに、その威力は十分強力で満足出来るものだったが。
 いや、正直なところを言えば、もう少し武器の威力は強くてもいいと思わないでもない。
 しかし……現在桐条グループで用意出来るのはこの武器が最善だという事になったのだ。
 勿論、頼めばもっと強力な武器を入手も出来るだろう。
 だが、そうなると……強力な武器に頼り切りになってしまいかねない。
 強力な武器を使うのが悪いのではない。武器に使われるのが悪いのだ。
 武器は、あくまでも使うものであって、使われるものではない。
 その辺りの判断は、ゆかりや荒垣にも理解出来ているのだろう。
 今以上の武器が欲しいとは、言わないのだから。
 ……もっとも、強力な武器云々
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ