第二幕その八
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「仁王像もね」
「ああ、あの凄く怖いお顔の」
「かなり強そうな」
「あの仏像さん達もなんだ」
「モデルの人を忠実に再現しているんだ」
「鎌倉時代の武士の人達をモデルにしているっていうけれどね」
その仁王像達はというのです。
「鎌倉時代の武士の人達はああした身体つきだったんだ」
「あんな筋肉質だったんだ」
「鍛え抜かれた」
「そうだったの」
「そうみたいだよ、実際にいつも武芸で身体を鍛えていたしね」
馬に乗って弓矢を放って刀を使いお相撲をしてです、当時の武士の人達はそうしていつも身体を鍛えていたのです。
「玄米や山菜、野生の獣やお魚を食べて」
「へえ、ワイルドだね」
「その頃の日本の武士の人達はそういうのを食べていたんだ」
「江戸時代とはまた違って」
「随分野生的だったんだ」
「そうだよ、凄く野生的でね」
その食生活がというのです。
「いつも身体を鍛えていたからなんだ」
「あんなヘラクレスみたいな肉体だったんだ」
「若い頃のダビデ王みたいな」
「そんな逞しい身体だったんだ」
「見ているだけでとんでもなく強そうな」
「そう、そしてその逞しい肉体をね」
鎌倉時代の武士の人達のそれをというのです。
「忠実に再現しているんだ」
「この阿修羅像みたいに」
「そうしているんだ」
「日本の仏像は」
「そうなんだ」
「そう、写実性も凄いんだ」
そうだというのです。
「日本の仏像はね」
「奈良の大仏さんみたいなとんでもない大きさのもあって」
「そうした写実性があるのもなんだ」
「あるのね」
「色々な仏像が」
「そうだよ、勿論時代によって違うけれど」
長い日本の歴史の中で仏像達も変わっていっているというのです。
「それでもね」
「日本の仏像は写実性も凄い」
「実際のモデルの人達を忠実に再現もしている」
「そうなのね」
「そうだよ、この芸術性は古代ギリシアやルネサンスにも負けていないよ」
そこまでみたいだというのです。
「あの芸術性はね」
「ううん、何ていうかね」
「凄いものだよ」
「日本の凄さがまたわかったよ」
「昔から凄い国なんだね」
「僕もそう思うよ、いや学んでいると」
それでというのです。
「驚いてばかりだよ」
「日本の凄さに」
「仏像一つ取っても」
「そうしたことがわかるんだ」
「勿論正倉院のものからも歴史が」
「そうしたものも」
「わかってね」
実際にというのです。
「驚くばかりだよ、あと学びやすくもあるんだ」
「あっ、そうなの」
「日本の芸術や歴史は」
「そうなんだ」
「資料も記録もかなり残っているからね」
だからだというのです。
「奈良時代のことも学びやすいんだ」
「かなり昔なのに」
「資料や記録がかなり残っ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ