ペルソナ3
1936話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
た。
息を切らせながら不満そうな友近だったが……殆ど濡れた様子もなくリラックスしている俺達の姿を見れば、不満そうなのも仕方がないか。もっとも……
「そう言われてもな。まさか、友近に付き合って雨に濡れるのは勘弁だったし。……いっそ、順平みたいに友近も剣道部に入ってみたらどうだ? 体力はつくと思うけど」
「勘弁してくれよ。何だって放課後にまで部活をやらなきゃいけないんだ? 叶先生とゆっくり出来る時間がなくなるじゃないか」
友近が叶に熱を上げているのは知ってたが、アタックは成功してたのか?
てっきり、相手にもされてないと思っていたんだが。
視線を向けると、そんな友近の言葉に驚いた様子を見せているのは、俺以外の2人も同様だった。
「え? ちょっと、冗談でしょ、それ?」
最初に口を開いたのは、当然のようにゆかり。
……いや、この場合は当然という表現が相応しいのか?
まぁ、女ということで恋愛に興味津々であると考えると、不思議でもないんだが。
ただ、俺が知ってる限りだと、ゆかりは母親の影響もあって、決して恋愛に関して積極的って訳じゃなかった筈だ。
もっとも……それはあくまでも『自分の恋愛』であって『他人の恋愛』は別なのかもしれないが。
ましてや、美人と評判の女教師と生徒の恋愛となれば、興味を引くなという方が無理なのだろう。
ちなみに、本当にちなみにだが、女教師と書いて『じょきょうし』と読むか、『おんなきょうし』と読むかで、色々と性癖とかが分かるらしい。
俺の場合は『おんなきょうし』の方なんだが。
ともあれ、そんな俺達の視線を向けられた友近は、にんまりとしながらホットドッグを注文しつつ笑みを浮かべる。
「さて、それは個人のプライバシーに関わる事だし、俺の口からは何とも言えないな。想像だけしてくれ」
「ここまで来て、誤魔化すのかよ?」
くーっ、と羨ましそうにする順平。
別に順平も年上好きという訳ではないのだろうが、やっぱり友人の恋愛が上手くいってるというのは、羨ましいものがあるのだろう。
宮本も……あのマネージャーと結構いい雰囲気だという話だし、そう考えれば何気に女っ気がないのは順平だけなのか?
桐条と同じ寮に住んでいて、普段はゆかりと一緒に行動する事も多いと、何気に女っ気がないって訳じゃないと思うんだが。
もっとも、ゆかりにしろ桐条にしろ、順平をそういう目で見ているのかと言えば、否なんだよな。
桐条にとって、順平はあくまでも後輩、もしくは戦友といったところであって、男として認識はされているのだろうが、そう見られているのかと言えば微妙なところだろう。
ゆかりも、今はそこまで嫌悪感を持っていないが、以前順平が俺への対抗心に満ちていた時の事はまだ忘れていないらしい。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ