ペルソナ3
1936話
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なければ、気配とかそういうのを気にしろって方が無理か。
「男ってのは、謎の1つもあった方がいいらしいぞ?」
「アルマーの場合、謎は1つや2つじゃきかない気がするんだけどな」
少し呆れた様子で呟く友近。
まぁ、それは否定出来ないところなのは、間違いないか。
「剣道部は今日は休みだ。正確には、レギュラーだけが他校に練習試合に行ってるから、それ以外の部員は休みなんだよ。俺ッチも自主練しようかと思ったけど……ちょっと気になる事があったから」
順平の言う気になる事がなんなのかってのは、それこそ今更考えるまでもないだろう。
自主練よりも他人の恋路が気になるか。
まぁ、順平にしてみれば、剣道部に入ったのは別にレギュラーになりたいからとか、そういう訳じゃない。
純粋に、影時間での戦いでもっと強くなりたかった為だ。
そう思えば、自主練を1日くらい休んでも、そこまで問題じゃないのか?
「けど……っと」
何かを言おうとした友近だったが、その言葉が途中で切れる。
友近の言葉を遮ったのは、雨だった。
今日は今朝から曇り空で、いつ降ってもおかしくはなかったのだが……それでも今まで持っただけよかったといったところか。
さっきの告白シーンで雨が降ってくれば、色々と台無しだったし。
「そう言えば、結局あの女の名前も分からないな」
「え? ちょっ、マジかよ! あの子、2年でも結構評判の子なんだぜ?」
何故か驚きの様子を見せる友近だったが、実際俺があの女と直接関わった事は殆どないのだから、それはしょうがないだろう。
「ふーん。……じゃ、雨も降ってきたし、どこかで雨宿りでもしない? ファミレスにでも行く? ここからだとちょっと遠いけど」
何故か不機嫌だったゆかりの機嫌が良くなった事に疑問を抱くも、取りあえずここで迂闊な事を言えば、折角落ち着いたゆかりの感情を再び刺激してしまうと、そう考えたからだ。
ゆかり、怒ると……いや、正確にはヘソを曲げると、立ち直らせるのに意外と時間が掛かるんだよな。
「そうだな。じゃあ、ファミレスにでも行くか。少し走らないと、濡れるぞ」
この公園は、ポートアイランド駅から反対側の方にある場所だ。
そしてファミレスとかがあるのは、当然のようにポートアイランドの方になる。
そのファミレスのある方に、雨が本降りになる前に行くというのは……普段から身体を動かしている俺、ゆかり、順平の3人ならともかく、普通の高校生でしかない友近にとっては、かなり厳しいものだった。
「はぁ、はぁ、はぁ……ちょ、ちょっとお前達早すぎないか!?」
友近がファミレスに到着し、俺達が座っている席にやって来た時には、既に雨は本降りとなっており、その身体はかなり濡れてい
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