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転生とらぶる
ペルソナ3
1936話
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向けてくる女。
 さて、困ったな。
 正直なところ、どうすればいいのやら、
 そもそも、向こうは俺のことを知ってるようだが、俺はこの女が誰なのか全く理解出来ていない。
 そんな状況で俺が本気で付き合うと、この女はそう思ってるのだろうか。
 ……いやまぁ、平均以上の美人だし、こうして見る限り性格も悪そうには見えない。
 女に飢えている年頃の男であれば、それこそこの告白に対して即座に頷いたかもしれないが……

「悪いな、俺は付き合ってる奴がいるんだ」
「……やっぱり、岳羽さん?」

 恐る恐る……といった様子で、ゆかりの名前を出してくる女。
 基本的に俺とゆかりは一緒に行動する事が多いし、付き合っていると思っている者が多いのは事実だ。
 この女もそういう風に考えているのだろうが……俺はそれに、首を横に振る。

「いや、ゆかりとは……そうだな、友人だな」

 正確には戦友なんだが、まさかこの場でそんな事を言える筈もない。
 もし言っても、恐らく信じる事はないだろう。
 あ、でもゲームとか、忙しいバイトの戦友的な意味で納得する可能性は……ある、か?

「そう。……その、じゃあ誰と付き合ってるの? もしかして、桐条先輩?」

 その判断も、間違ったものではない。
 俺と一緒にいるのはゆかりだが、次点となると桐条なのだから。
 だが、当然それにも首を横に振る。

「いや、ここにはいない。俗に言う遠距離恋愛って奴だよ」

 それは決して間違っていない。
 実際、レモン達が住んでいるのは遠く離れた場所……それこそ、現状ではこちらから連絡を付けることが出来ない程に離れた場所なのだから。
 そう思えば、遠距離恋愛で間違いはない筈だった。

「そう……なんだ。あー、そっか。アルマー君には付き合ってる人がいるのか。……うん、突然こんな事を言ってごめんなさいね。……じゃ!」

 そう言いながら、女は去っていく。
 それを、俺は特に何をするでもなく見送っていた。
 実際、さっきの女に何が出来るのかと言われても、俺には何か出来る訳でもないしな。
 ここで俺が何かを言えば、それは寧ろあの女を傷つける行為となるだろうし。
 去った女を見送り、俺は公園の少し離れた場所……見知っている気配のある場所に向かって歩き出す。

「ちょっ! おい、アクセル、こっちに気が付いてるじゃないか!?」

 順平の声が聞こえてきたが、寧ろ何で俺に気が付かれていないと思ったんだろうな。

「気配を消すなんて真似をしないで、本当に俺に見つからないとでも思ったのか? 剣道部はどうしたんだよ?」
「気配って……アルマー、お前何者だよ」

 順平の代わりにという訳ではないが、そう答えたのは友近。
 まぁ、影時間とかに関わってい
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