第2章
戦闘校舎のフェニックス
第23話 もうひとつの決戦、始まります!
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が、降参した!?
明日夏が告げた言葉を信じられなかった俺は明日夏に詰め寄った!
「嘘だろ! 自分から負けを認めるなんて! そんなの部長にかぎって!?」
「ライザーがおまえを殺そうとしたからだ」
「──え?」
「おまえ、何も覚えてないのか?」
「・・・・・・あのときのこと・・・・・・俺、よく覚えてなくて・・・・・・」
明日夏に言われ、俺は記憶を呼び起こすけど、やっぱり、部長のもとに駆けつけたところからの先が思い出せなかった。
ただ──。
『イッセー、よくやったわ。もう、いいわ、よくやったわ。お疲れさま、イッセー』
涙を流している部長とその部長の言葉だけはうっすらとだけ覚えていた。
「おまえは何度もライザーに挑み掛かり、そして、それに業を煮やしたライザーはおまえを殺そうとし、部長はそれを止めるために──」
じゃあ、部長のあれはそういうことだったのか・・・・・・。
俺のせいだ! あれだけ部長に大見得切っておきながら、目の前で無様にぶっ倒れて!
あっ、そうだ、他の皆は!?
「明日夏、他の、他の皆は!?」
「アーシア、千秋、鶇、燕、俺はおまえの看護に残り、他は部長の付き添いで冥界にいる」
「付き添い?」
「婚約パーティーです。ライザーさまと──リアスさまの」
「っ!?」
グレイフィアさんの言葉に膝が崩れ落ちた。
・・・・・・?すみません、部長・・・・・・! ・・・・・・俺、強くなれませんでした・・・・・・!
涙が止まらなかった。悔しくて、情けなくて。
・・・・・・弱ぇ、なんで俺はこんなに弱ぇんだ・・・・・・!
「納得できないか?」
自分の情けなさに打ちひしがれていると、明日夏が訊いてきた。
「・・・・・・頭じゃわかかってるよ。部長が自ら家の決まりに従っているのは。勝負の結果は部長が望んだことだってのは。・・・・・・それでも、俺はそれに嫌々従うしかない部長なんか見たくない・・・・・・! 何よりも──」
「ライザーなんかに部長を渡したくない、か?」
「・・・・・・これが嫉妬だってわかってるさ。笑いたきゃ笑えよ・・・・・・」
けど、明日夏は笑わず、俺の目の前に立ち、俺を真っ直ぐ見据えていた。
「おまえはいま、何をしたい?」
「え?」
「ここで泣くことか? 部長をお祝いすることか? どうなんだ?」
そんなこと──。
「・・・・・・決まってるだろ! 部長を助けたい! どんなことをしてでも、部長を助けたいに決まってんだろ!」
俺は心の中にあることを大声で告白した。
「ふっ」
「ふふふ」
「え?」
突然、明日夏とグレイフィアさんが小さく笑った。
「あなたは本当におもしろい方です。長年いろいろな悪魔
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