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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 Another
第9話 「接触・忠告」
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い印象ではあるが、こういうときの動きは実に俊敏だ。まあ大人になれば近接戦闘もある程度こなせていただけに根っこの部分は悪くないのだろう。この時期はまだそっちを訓練していないから鈍いところがあるだけで。

『マイマスター、このあとどうなさいますか?』
『ジュエルシードの方に向かってる魔力反応は?』
『高町なのは以外に複数確認できます。ひとつはユーノ・スクライア、他は……』
『それ以上は言わなくていい……』

 状況からしてなのはの後を追いかける他にないだろう。
 だが……フェイト達と顔を合わせるのは一種の賭けだ。前の世界とは異なり、この世界では一度顔を合わせてしまっている。それ故に今日顔を合わせれば確実に敵として認定されるだろう。
 そうなれば俺の知る流れとは異なる状況になる可能性も高くなる。
 しかし、ジュエルシード事件で俺が達成すべきことはプレシアを生存させること。それにはなのは側、つまり管理局側で動くことになる。遅かれ早かれ敵の立場になるのだ。なら覚悟を決めるしかない。

「……レイ、行くぞ」

 ★

 ジュエルシードの反応があった地点に到着すると、ジュエルシードの影響で変異した黒い獣が子猫達に飛び掛かるところだった。
 私は子猫の前に出て防御魔法を展開し、襲い掛かってきた黒獣を受け止め、右手に持っていたデバイスにを掛ける。

「バルディッシュ……!」

 起動した相棒を振りかざしながら魔力を集める。
 保持している魔力変換資質によって集束していた魔力は電気へと変わり、バルディッシュを振り下ろすのと同時に雷撃として放たれる。
 雷撃が直撃した黒獣は後方へと吹き飛ぶ。その隙に私はバルディッシュを掲げ、魔導師の戦闘服であるバリアジャケットを展開。

「グオォォォ……!」

 こちらを敵として認識した黒獣が突進してくる。
 おそらくこの世界の原生生物がジュエルシードに触れて暴走しているだけ。あまり傷つけたくはない。可能な限り魔法の威力は抑えないと……

「……バルディッシュ」

 相棒の名前を呼びながらデバイスの先端を黒獣に向けると、雷撃と化した魔力弾が放たれる。
 しかし、ジュエルシードによって身体だけではなく身体能力も強化されているらしく簡単には命中しない。

「なら……」

 速射性を高めて連続で放つ。
 最初の数発は回避されるが追って放たれた魔力弾は見事に命中。雷撃を柱を立てながら周囲に砂塵を巻き上げた。
 最初の雷撃にも直撃したし、今のもまとも当たった。魔力を用いた防御を張っているようにも思えない。
 雷撃への耐性が高いのか、それとも私が手加減をしているだけなのか。どちらにせよ、この後の動き次第で行動を変えなければならない。
 バルディッシュの先端を砂塵の方に向けながら
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