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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 Another
第9話 「接触・忠告」
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ない。もしも仮に俺のせいですずかがからかわれているのならば、今度お菓子でも差し入れしよう。たまには作る相手を変えたくもなるし。
というか……アリシアは今自由に動けないからあまり食べさせてると太りそうだからな。
こんなに美味しいとつい食べ過ぎる。太ったらショウのせいだからね! とか文句言いながらよく食べてるし。じゃあ作らないってなると何で作らないんだって怒る。
女心は変わりやすいって言うけど、あいつの場合は単純に食い気が強いだけだろうな。
「えっと……すずかちゃん、夜月くんと何かあったの?」
「何もないし大丈夫だから」
「何ならなのはに呼んできてもらえば? 少しは話す時間はあるわけだし。どうせあいつも暇でしょうから」
「アリサちゃん!」
「分かった、分かったわよ。これ以上は言わないから……それじゃなのは、また明日」
「なのはちゃん、また明日ね」
「うん、また明日」
お嬢様達を乗せた車が発進し、俺の近くを通って行く。
窓越しに俺に向かって手を振るふたりが見えたので、とりあえず軽く手を振っておいた。無視をすると後日アリサが絡んできそうだし、すずかがあれこれ考える可能性もあったからだ。
これが理由で別の案件が発生することも考えられるが、それは仕方がないと割り切る。人の心なんてものは他人がどうこう出来るものではないのだから。
「夜月く〜ん!」
おっと……何やら全力全開で走って来たぞ。俺、何か話しかけられるようなことをしただろうか。
まだ魔導師だってことは知られてない。それに関係性もクラスメイトくらいのもの。それらから推測すると深読みするだけ無駄な理由で話しかけられてるのだろうが、あれこれ考えてしまうのは中身が大人であるが故だろうか。
「何?」
「途中まで一緒に帰ろう」
え、嫌なんだけど。
なんて反射的に言いそうになってしまった。別になのはのことが嫌いなわけではないし、昔のように他人と関わりを持つのが怖いというわけでもない。単純にふたりで居るところを見られると周囲から何か言われそうだから嫌なのだ。
前の世界でならこの頃の俺は周囲とそこまで親しくしてなかったから嫉妬とかもされてなかったけど、今は別に普通だしな。成績だけで見ればむしろクラスでも上位だし。
でもこれは普段の訓練の賜物というか、大人が小学生の問題を理解出来ない方がおかしいわけで。
まあ何が言いたいのかっていうと、今の俺は特別目立つ存在じゃないがそれなりに周囲から認められている。故になのは達のような可愛い女子と一緒に居たりすると嫉妬されるわけだ。
「まあ……別にいいけど」
「少し嫌そうに見えるのは私の気のせいかな?」
「気のせいかもしれないし、気のせいじゃないかもしれない」
「そこははっきり否定しようよ!?
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