第7話 令嬢の謀略
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場所をここに選んだ理由はそんなところね。もう少し詳しい話を教室でするけど、テニス部が始まるまでには終わらせるから心配しないで」
「は、はい。本当にすみません、何から何まで」
「ふふふ、あんまりメソメソしないの。これからは、一緒に頑張る仲間なんだから。……さ、こっちよ」
そして、最上階の最奥の教室。
普通の生徒なら絶対に立ち入らない、その深淵の向こうへ。美夕は躊躇うことなく踏み込んで行く。
「はいっ、吾野先輩!」
もう少し冷静なら。もう少し、美夕の行動を疑っていれば。ここで違和感を覚え、適当な理由をつけて逃げることは出来ただろう。
だが、真里はいつも笑顔で送り迎えしてくれる上、こうして自分の時間を割いて気にかけてくれる美夕を、欠片も疑わず、教室に入ってしまった。
「……いらっしゃい。薄汚い庶民の小娘」
「え?」
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