ペルソナ3
1935話
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こっちだとゆかりが1人で、桐条にでもメールで相談していたりしていたのだろうが……山岸はその桐条のパーティに入った訳で、それを羨ましく思っても仕方がないだろう。
「ただ、純粋に山岸の能力をどっちが必要だったのかと言えば、やっぱり向こうなんだよな」
当然山岸の能力についても、既に検証はされている。
それによると、山岸のルキアは、桐条のペンテレシアよりも圧倒的に探知能力は上らしい。
もっとも、代わりにという訳ではないがルキアの戦闘力は皆無と言ってもいいらしいが。
予想していた通り、探知能力特化という形らしい。
「そうね。けど、風花のルキアを十分活用する為には、エントランスに護衛が残る必要があるでしょうね」
「あー……やっぱりそうなるか」
ペンテレシアの場合であれば、探知能力以外に戦闘力も持っているから護衛の類は特にいらないだろうが、山岸の場合は探知能力に特化しているペルソナだ。
それこそ2階や3階に出てくる程度のシャドウであっても、ルキアでは防御しているしか出来ないだろう。
……ましてや、昨日エントランスには死神すら現れたのだ。
恐らく昨日の一件がイレギュラーな事態だったのは間違いないだろうが、それでもエントランスに死神が出てくるという事がはっきりとした以上、桐条達は山岸だけをエントランスに残すという選択は出来ないだろう。
……もっとも護衛を残したところで、あの死神と遭遇した時点で詰みに近いのは間違いないのだが。
将来的にはまだしも、現時点で死神とまともにやり合う事が出来るのは俺だけ。
それは、間違いのない事実なのだから。
「それにしても、初夏ってか、梅雨ってか……ちょっと嫌な季節になってきたな」
まだ朝なのだが、流れてくる風は生温い。
空を見上げれば、そこには雲が空を隠すように存在していた。
それこそ、いつ雨が降ってもおかしくはないだろう天気。
「そうね。でも、この調子なら学校までは大丈夫なんじゃない? それに、帰りならアクセルの場合は傘とか特に必要ないでしょうし」
「それは否定出来ないな」
実際、いざとなれば学校の校舎内から影のゲートを使ってアパートまで戻ればいいだけなのだ。
防犯カメラとかで俺が帰ってないとか気が付く可能性もないではないが……桐条から俺の力について聞いている幾月であれば、何の問題もないと判断するだろう。
そんな風に考えつつ、俺達は校舎に入り……
「うん?」
靴を履き替えようとして下駄箱を開けると、そこには手紙が1通。
……何だ、これ。
と、そんな風には思わない。
封筒に張られているシールがハート型なのを思えば、その内容がどのようなものなのかというのは、考えるまでもなく明らかだろう。
勿論そういう風に見せ
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