暁 〜小説投稿サイト〜
フルメタル・アクションヒーローズ
第15話 天坂三姉妹の悩み
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の表情を恐る恐る伺っていた。

「はぁ……結友姉は意中の人を見つけられない。あたしはそもそも出逢いがない。花の思春期真っ只中でありながら、春が来てるのは末妹の結花(ゆか)だけかぁ……」
「ゆ、ゆゆ結衣お姉ちゃん! 変なこと言わないでっ! (りく)とはまだそんな関係じゃっ……!」
「なぁに今更恥ずかしがってるの。両親公認のラブラブバカップルのくせに」
「ら、らぶらっ……!」
「今朝だって、早起きして弁当まで作って応援に行っちゃってさ」
「だ、だって今日から予選が始まるって張り切ってたんだもん……」
「はぁ〜……青春ねぇ……」

 ゆでだこのように真っ赤になりながら、結花は両手の指先を合わせて視線を落とす。そんな妹の姿を生暖かく見つめながら、結衣は溜息をついていた。

「ただいまー。……あら、お帰り結花。陸君の応援、終わったんだ?」
「結友お姉ちゃんもお帰り! そうそう! 陸、今日も一番だったんだよ! 顧問の先生も新記録だってびっくりしてて、スポーツ新聞からのインタビューもあったんだよ!」
「陸君、ちっちゃい頃から早かったものね。……ふふ、相変わらず自分のことみたいに大喜びね。結婚式はいつになるかしら?」
「……っ!? も、もう! 結友お姉ちゃんまでっ!」

 すると――今まで出掛けていたのか。彼女達の姉である天坂結友が玄関から顔を出してきた。意中の男子のことで喜んだり怒ったりと忙しい妹を、微笑ましげに見つめていた彼女は――結衣の無防備な薄着姿に、眉を吊り上げる。

「もう、結衣! 家の中でも上着くらい着なさいっていつも言ってるじゃない! はしたないわよ、高校生にもなって!」
「……いーじゃん別に。どうせこんなたっかいマンション、誰も覗いたりしないって」
「覗かれるか覗かれないか、って話じゃないの。あなたの身嗜みのことを言ってるのよ! ……はぁ。日本中のあなたのファンが泣いても知らないわよ、『フェアリー・ユイユイ』」
「お姉ちゃんはカタイなぁ。心配しなくたって、玄関一メートル前まで来たらスイッチ入るからさ」
「だからって家に帰ってスイッチ切れた途端、薄着になるのはやめて! それが無理でもノーブラとノーパンはやめて!」
「しょーがないなぁ……」

 恥じらいに頬を染めながら、結友は声を張る。そんなうぶな姉に溜息をつきながら、結衣は渋々パーカーを羽織るのだった。

「しょうがなくないわよ全く……ん? これって……」
「そ、伊葉さんの特集番組。この人と入学式に一緒に居たくらいなら、インタビューとかに出てくるかなって思ってさ。まぁ、全然手掛かりはなさそうだったけど」
「そうだったんだ……。ごめんね、心配かけて。結衣もせっかく久しぶりの休みだったのに」

 申し訳なさそうに目を伏せる姉に対し、結衣はひら
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