第10話 美女と田舎っぺ
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「こ、れって」
……そこまでの内容を記したテロップが、淡々と繰り替えされていた。
司会者や出演者達が陽気に笑い合うバラエティ番組の最中に流された、その情報に――和士は目を剥き、文字の一つ一つを凝視する。
そして、幾度か繰り替えされたループを終え、ようやくテロップが消えた瞬間。元通りになったテレビには目もくれず、和士は充電器に繋いでいた携帯に飛び付き――メールを開く。
『――私も今夜の三二一便で、アメリカに発ちます。あなたの勇気に、負けないように』
その内容は――間違いであって欲しい、という和士のささやかな願いを。跡形もなく打ち砕いてしまった。
「うそだろ、うそだよな」
譫言のように呟く和士。だが、嘘ではない。
すでにテレビでは番組が中断され――どのチャンネルでも、この大事件を取り上げた緊急ニュースが放送されるようになっていた。
「……麗!」
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