暁 〜小説投稿サイト〜
フルメタル・アクションヒーローズ
第6話 思わぬ出会い
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、外部の人間にヒーロー候補生として高慢に振る舞う者が多い。そんな彼らの素行不良はアカデミーの沽券に関わる課題として、Aクラスでも話題になっていた。

(このアカデミーの生徒である、という一点のみにしか誇れるものがない、愚か者達には困ったものだ。あいつらのせいで、俺や凪の評価まで下がりかねないんだから堪ったもんじゃない)

 ため息混じりに階段を降り、和士は現場を目指して足を運ぶ。本来なら関わり合いになりたくない――というところだが、同期である以上、無関係にはどうしてもなれない。
 こうして、次席の立場にものを言わせてEクラスに苦言を呈するのも、もう何回目になるか。数え切れないトラブルの量に、彼は歩みを進めながら頭を抱えていた。

 自分の姿を見るなり、おずおずと道を開けるギャラリー。その間を突き進む彼の眼前に、やがて見目麗しい美少女の姿が現れる。

「恥ずかしいとは思わないのかしら! 仮にもヒーローとして、このアカデミーに入学していながら!」
「あんだとォ!?」
「中坊のくせして、イキってんじゃねぇ!」

 茶色のセミロングを、東京湾から流れる潮風に靡かせる、色白の肌を持つ彼女は――豊かな胸を揺らし、黒い瞳でEクラスの不良達を射抜いていた。
 その歯に衣着せぬ物言いに、不良達は憤怒の形相で反発している。

 見たところ、少女はアカデミーの生徒ではない。高級感溢れる彼女のブレザーは、都内有数の令嬢が集う女学院のものだ。
 本来ならばこことは無縁であるはずの彼女が、Eクラスと揉め事を起こしている。その光景から導き出される彼女の正体は、一つだ。

(噂になっていた、例の警視総監の娘――か。話に聞く以上に、強気な女だな)

 凛としたその姿は、過酷な訓練に耐え抜いてきたアカデミーの生徒を前にしても、全く揺るがない。その美貌もあいまって、彼女の周りには見惚れている生徒達が何人もいた。

「いいのかよ、俺達にそんな口利いてよぉ! 俺達は、お前ら民間人を守るレスキューヒーローになるんだぜ? その時には助けてくださいって裸になって土下座しなきゃ、お前の命はねぇんだぞ!」
「見苦しいわね、何の実績もない癖に。あなた達Eクラスは、卒業しても向こう三年間は教育期間を設けられるらしいじゃない。あなた達の言う『その時』は、いつになったら来るのかしら!」
「なっ……んだぁとォ!?」

 ――とはいえ、挑発されているEクラスの者達に、その魅力は効果を成していないようだ。豊かな胸や臀部に好色な視線こそ向けているものの、少女の話を聞き入れる気配は全くない。むしろ今にも、欲求に任せて少女に飛びかからんとしている。
 だが、少女はそれでも引き下がる気配を見せない。このままでは自分に危害が及ぶにもかかわらず。

(……やれやれ。自分の身は
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