0281話『天龍型の改二の続報について』
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どうしてだろう……?
「ああ……。提督の言いたいことはなんとなく分かった。これは龍田の方が改二の可能性が高いな」
「えっ……? どうして〜? 天龍ちゃん……?」
「龍田もなんとなくわかるだろう? もしオレの方だったら重要な話題が抜けてるだろう? ソロモンとか三川艦隊とかっていうワードが……」
「あー……」
「それにオレも輸送作戦はしたことはあるけどどちらかというと戦闘方面の方も多くやったからな。だから龍田の方が今のところは改二が近いかもしんねーな。やったじゃねーか龍田」
「その、ありがとう天龍ちゃん……」
天龍ちゃんはさっきまでの落ち込みの顔からすぐに立ち直ったのか私の事を喜んでくれたんだけどどうしてもやっぱりがっかり感が抜けていないみたい……。
「うふふ〜。提督ったら悪い人ね〜……」
「すまんな。一応は天龍か龍田の二人には絞り込めたんだけど、現状の情報ではどっちかにはまだ分からなくてな」
「まぁいいって。もし龍田だったらオレも喜んで祝福するし、まさかのオレだったらそれはそれで盛大に喜ぶからよ」
「そうか。それならよかった。今の状態じゃ天龍は察しがいいから落ち込むとばかり思ったんだがな」
「オレを舐めすぎだぜ提督。確かにちょっとは落ち込んだけど、ついに天龍型に改二が来るって分かっただけで儲けもんじゃないか!」
そう言ってニシシと笑う天龍ちゃん。
でも私には分かるのよ〜? 無理して笑っているって。
「提督? それじゃもう用がないのなら下がらせてもらいますね〜? さ、いきましょう。天龍ちゃん」
「お、おう……そんじゃまたな提督」
「わかった。そんなに気に病むなよ?」
「わかってるって!」
そして執務室を後にした私達なんだけど、
「だけどよ。龍田、いきなりどうした? オレは別に気になんかしてないぜ?」
「そうだけど〜。なんか天龍ちゃんを見ていると胸がざわついちゃって……。だから、部屋に帰ったらなにか楽しい事でもしましょう? もう改二が来るのだけは確実なんだからどちらに来てもいいように前祝いでもしましょう?」
「そうだな。そんじゃどっちが改二になっても恨みっこなしだからな龍田!」
「そうね〜。わかったわ天龍ちゃん」
その後に部屋に戻ったら私と天龍ちゃんとで久しぶりに豪華なケーキを食べて前祝いをしていた。
そうよね〜。
もうどっちになってもいい感じの心構えをしておかないといけないわね〜。
もし私の方だったら天龍ちゃんの事を慰めてあげないと。
それが妹の役目なんだから。
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