0281話『天龍型の改二の続報について』
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うふふー。
天龍ちゃんたらもしかしたら改二になれるかもしれないって思っているかもしれないから浮かれちゃっているわねー。
私もとっても嬉しいなー。
こういう天龍ちゃんは見ていて飽きないから―。
「おい、龍田。オレの顔ばっか見ていないで手を動かせよ」
「あ、ごめんね〜」
そう、今は天龍ちゃんと一緒に私達の武装である剣や槍の手入れをしているのよね〜。
いつでも改二になれるようにって事だけどここまでしっかりとするのも気になるわよね〜。
そんな時だった。
『天龍さんに龍田さん。提督がお呼びですけど今は大丈夫でしょうか……?』
部屋の外からそんな大淀ちゃんの声が聞こえてきたのよね〜。
それで天龍ちゃんも「うしっ! やっぱりか!」という感じで立ち上がって、
「大淀! 今から向かうから待ってなって伝えておいてくれ!」
『わかりました。それでは伝えてきますね』
そんな感じで大淀ちゃんの気配は離れて行ったんだけど、
「やっぱりか! 提督からお呼びがかかるって事は大本営から新たな情報が来たって事だよな!?」
「そうみたいね〜。それじゃ天龍ちゃん、向かいましょう?」
「おうっ!」
そして天龍ちゃんと一緒に艤装を仕舞うとすぐに準備をして執務室に向かったのよね〜。
でも〜、どうして私も一緒に呼ばれたのかしら〜?
もしかして私の方にも可能性があるって事なのかな……?
そしたら天龍ちゃんってば拗ねそうよね〜。
まぁ、そういう天龍ちゃんも見たいと言えば見たいけど。
そんな事を思いながらも執務室に到着したので天龍ちゃんは乱暴にドアを開いて、
「おう、提督。来てやったぜ!」
「こら天龍。入る時はしっかりとノックはしなさい。大事な客人が来ていたらどうするつもりだ」
「ははは、すまねぇ。まぁどうせ今日はそんな用はないんだから大丈夫だろう?」
「そうだけど。まったく……」
天龍ちゃんは悪びれもせずにそういうけど、
「提督。ごめんなさいね〜。天龍ちゃんの代わりに謝っておきますね」
「いや、別にいいんだ。私が先に呼んだのは確かなんだからな」
「それで提督。オレ達に用ってなんだ? どうせ新たな情報が来たんだろ? 教えてくれよ?」
天龍ちゃんは待ちきれないのかすぐに本題に入っていったんだけど、提督は少し難しそうな顔をしながらも、
「わかった。だけど一応言っておくけどまだ天龍と龍田のどちらかの可能性もあるからがっかりはするなよ? 大本営からの電文によるとだな。『進水当時は世界水準を上回る性能を誇り、輸送や後方支援で戦いを支えたある軽巡洋艦』というヒントが来たんだ」
「それって……!」
それで天龍ちゃんはすぐに嬉しそうな顔をしたんだけど、すぐに少しだけがっかりのような表情になった。
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