暁 〜小説投稿サイト〜
ジョジョの奇みょんな幻想郷
第一部 ケイオスクルセイダーズ
第二章 春雪異変〜神浄刀矢さんとコラボ企画〜
26.おかっは頭に悪い奴はいない
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スタンドCQCエンハンサーを発動させ──




「お嬢様が仰っていたわ。『男はクールであれ沸騰したお湯は蒸発するだけよ』と」
 ようとし左手を顔の右斜め前に持ってくると、咲夜がその手を掴んでいた。おそらくクロックアップで止めに入ったのだろう。
「少し落ち着きなさい。猛り狂ったって勝てるものも勝てないわ」
「私たちはその先の屋敷に用があるから通してくれないかしら?」
「いつもは庭師の仕事が忙しいんで通すんだが、お生憎様。今日の仕事は門番にさせられてるんですよ。給金はいいんでね〜。悪いが、ここからは行かせられないね」
 そう言うと最初の刀とは別に腰の刀を抜刀し横に振り払った。
「ここは任せて、貴方たちは先に行きなさい」
 咲夜は先へ行くように促す。
「恐らく、この先にいるのはお嬢様や妹様クラスの実力を持ってるわ。丞一や霊夢が残るわけには行かないわ」
 霊夢や丞一はアイコンタクトを送りあうと階段の先へ上っていった。和真は心配そうな視線を一瞬向けるも咲
夜のその不敵な笑みを見るとほかのメンバーの後をついて行った。
「あの子等を行かせてよかったのかしら?」
「全員の足止めなんて言われてないんでね」
「あら?私一人でギブアップ宣言?」
「仕事放棄宣言と取ってもらってかまわねーぜ?」
 咲夜の言葉の軽いジャブをのらりくらりとかわしていった。
「じゃあ、そろそろ貴方のスタンドを出したら?」
 ピクッと一瞬顔を強ばらせるがすぐ元に戻す。
「何のことかさっぱりだね。お嬢さんや」
「丞一のスタンド、ニャル子のあの蹴りを見切るようにかわすのは見えてなければ不可能よ」
「‥‥‥はぁ、やっぱこんな仕事受けんじゃなかった」
 妖夢は諦めたように溜め息をついた。
 最後に抜いた二本目を鞘に収め、背に背負った鞘も投げ捨てた。もしも宮本武蔵が相手ならば敗れたり!と叫んでるところだが背中にさした鞘ほど邪魔なものはない。それが妖夢の持論であり。我流だ。
 故にその行動の意味を咲夜は深読みし勘ぐってしまった。
「んじゃ、ソッコーで終わらせるぜ?」
 その言葉と共に妖夢は飛び出した。
 咲夜はバックステップで距離をとりナイフを構えた。
 そう、構えたその瞬間。その時には妖夢は咲夜を間合いにとらえていた。
「っ!?」
「はい一本」
 右手一本で握られたその刀で咲夜へ袈裟に振るわれた。
「『ルナダイアル・キングクリムゾン』!」
 しかし、妖夢が捉えた光景はその間合いの二、三歩外にいた咲夜の姿だった。
 そしてさらに距離をとりナイフを構える。その距離十メートル。今度は咲夜の間合いだ。
「メイド秘技『殺人ドール』」
 さらに次の瞬間には数十のナイフが妖夢を襲った。
「チィ!」
 妖夢はすべてのナイフを刀一本で弾き飛ばした。

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